過去ログ - 魔法少女フラン☆マギカ
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17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/18(火) 00:11:28.60 ID:NZiZepMN0
 人間は傲慢で、恐れ知らずだ。

 なぜなら、彼らは自分たちが恐れる脅威を――幻想を、追放したからだ。
怖いものがいなくなれば、もう何にも怯えずに生きていける。
 
以下略



18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/18(火) 00:13:51.06 ID:NZiZepMN0


「ふあぁ」

 恥ずかしいことに、こんなところで思わず大きな欠伸をしてしまった。乙女がはしたない。
以下略



19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/18(火) 00:15:14.22 ID:NZiZepMN0
 見た目は10にも満たない幼子。しかしてその正体は齢500にも及ばんとする吸血鬼。

 由緒正しき高潔な吸血鬼の家系であるスカーレット家の次女にして、幼い容姿ながら比類なき力と
美貌を持った深窓の令嬢。

以下略



20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/18(火) 00:18:13.61 ID:NZiZepMN0
 曰く、あらゆるものには最も緊張している部分である「目」がある。
曰く、この「目」を手のひらに移動させて握りつぶせば、どんなものでも破壊できる。
曰く、きゅっとしてドカーン。



21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/18(火) 00:19:49.17 ID:NZiZepMN0
 それほど強大な力を持っている故に、吸血鬼は弱点が多い。
太陽はその最たるものである。
他にも、流水を超えられない。
招かれないと他人の家に上がれない。
銀が苦手。
以下略



22:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/18(火) 00:22:11.20 ID:NZiZepMN0



 眠い。とにかく眠い。

以下略



23:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/18(火) 00:23:54.32 ID:NZiZepMN0
 それもそのはず、いきなり見知らぬ世界に放り込まれたのだから。
お蔭で一晩中この大きな大きな「人里」で――右も左も分からないのに――ただひたすら彷徨い歩く
羽目になってしまった。
そして、東の空から太陽が「おはよう」するころにこの公園にやって来たのだ。

以下略



24:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/18(火) 00:25:54.53 ID:NZiZepMN0
 寝てしまったら、そのまま自分と言う存在が消えてなくなってしまいそうだったから。
そう直感した。そもそもが、ここは本来私がいるべき場所ではないのだ。

 そう。ここではフランのような妖怪は存在しづらい。
言ってしまえば、彼女はこの世界にとって不純物でしかないのだ。
以下略



25:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/18(火) 00:28:38.36 ID:NZiZepMN0
 今のフランは霞のような儚い存在だ。
寝たら最後、そのまま消えてしまうかもしれない。

 従って、フランは先ほどから眠らないように気を紛らわせるために哲学をしていたのだが、
かえって眠気を加速する結果になってしまった。
以下略



26:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/18(火) 00:29:37.62 ID:NZiZepMN0
 ふと、目の前を歩く人間たちに目が行った。
むくむくと、それまで眠っていた好奇心が自分の中で起き上がる。
そのおかげか、睡魔に犯されかけていたフランの意識が徐々に覚醒し出した。

 今まで眠くて何となく視界に入れていたに過ぎない人間たちだったが、よく見ればその年齢構成に
以下略



27:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/18(火) 00:31:59.87 ID:NZiZepMN0
 子供が多いのだ。

 自分の姿と同じような小さな子供から、うちのメイドと同年代と見える少年少女まで、その年齢層に
はばらつきがあるが、総じて皆人間の子供である。
その子供たちの間に、ちらほらと大人が混じっている――と言うのが、目の前を行き交う集団の
以下略



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