過去ログ - オッレルス「…甘えた病?」フィアンマ「……困ったものだ」
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37: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2012/12/25(火) 16:33:15.71 ID:3ZU5JGA40

降りしきる雪を窓越しに見やり。
寒さを凌ぐという名目で、フィアンマはオッレルスにもたれていた。
症状を悪化させない為に、手を握った状態で。
指を絡ませてくっついていると、段々眠くなってくる。

「…オッレルス」
「…ん?」
「…もうすぐ、治るだろうと、思う」
「…俺もそう思うよ」
「…短い間だったが」
「…」
「…、…ありがとう」
「……別に、治ってからでも、甘えてくれて構わないよ」
「流石にそれはしないが」

オッレルスのセーターの柔らかな感触に甘え、フィアンマは目を閉じる。
他人の前で無防備に目を閉じるなど、以前の彼にはありえない事だった。
力と共に喪ったものは沢山あれど、悪い事ではなかったのかもしれない。

「…昔、サンタクロースを信じていた時期があってな」
「純粋で良い事じゃないか?」
「良い子にしていても、結局もらえなかったのだが」
「教会にも予算の都合があったんだろう」
「そうは思うが、その時は子供だったからな」

他の子供は、数人だけ貰っていた。
そうした差別化によって努力する様謀ったのか。
はたまた。

「俺様が甘え下手でなければ、もらえたのかもしれん」

それがトラウマとなっていたのかもしれない、と。
彼は、ようやく、そう認めた。


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