7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2012/12/24(月) 17:07:51.24 ID:lkqsBgCeo
四人はあるき出した。
深い迷いの森も難なく抜け、毒沼を渡り広い場所に出た。
勇者「ここなら瞬間移動魔法が使えるぞ。みんな集まってくれ」
三人は勇者を中心に丸く囲んだ。
勇者は再び利き腕の人差し指と中指を立て、口元に持って行き瞬間移動魔法の呪文を呟いた。
四人の体が光より早く空に上って行った。四人が一呼吸すると既に王宮の大門の前に到着していた。
勇者「開門ッ!」
勇者が大声で叫ぶと重々しい大門がゆっくり開いた。
完全に開け放たれた大門の奥から人々の歓声と鳴り止まない拍手が聞こえて来た。
大門から一直線に延びた道。城下町を抜け王宮に続く道。沿道から投げ入れられる花弁。勇者達を賞賛する声。拍手。それらに、にこやかに応えながらゆっくり王宮に進む。
王宮の入り口には二人の門兵が笑顔で迎えてくれた。
門兵1「さぁ皆さん!王様がお待ちですよ!」
門兵2「さぁ早く王様の待つ王の間へ!」
四人は門兵に急かされながら王の間へ急ぐ。踏み心地の良い真紅の絨毯を踏みしめ階段を昇り、長い廊下を歩き王の間へ着いた。
近衛兵1「勇者様御一行到着致しました!」
王様「ふむ・・通せ」
近衛兵2「さぁお入り下さい。勇者様御一行」
四人は近衛兵に連れら玉座の前に行った。
一列に並びひざまずく勇者達。
王様「勇者よ。此度の魔王討伐、誠に大儀であった。民に代わり礼を申すぞ。」
勇者「王様、滅相もありません。私達は神に導かれ為すべき事を為したまでです。」
王様「ふむ・・・然しじゃ、其方達はあの世界を滅ぼすであろう魔王を倒して来た訳だ。それによって我が国の民、否、世界を護った事に偽りはあるまい。」
勇者「はっ」
王様「しからば民に代わり礼を申すのは至極当然であろう。」
勇者「畏れ入ります」
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