過去ログ - キョン「ん?なんかこの光景見覚えが…」
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30: ◆7I768BCHo.[saga]
2012/12/25(火) 01:03:31.57 ID:+OkDDlix0
まあ、エピローグだけだしすぐに読み終わったな。

満足した。気になるやつは是非読んでみるといい。

『リプレイ』著 ケン・グリムウッドだ。

さて、しかし、読み終えてしまうと本格的にやることがなくなった。

長門というやつもいないし、本棚しかないとはいえ住人のいないところで色々いじるのも気が引けるしな…。

とりあえず、落丁版と正規版『リプレイ』を机の上に置いて「面白かった。また来る」と書置きを残して帰ることにした。

「じゃあ帰ろう」

本棚にある作品を見ていた佐々木に声をかけ、帰る準備をする。

「ん、もう読み終わったのか。分かった」

軽くうなずく佐々木。悪いな、つき合わせちまって。

「そんなことはないよ。ついていくと決めたのは僕だし」

忘れ物はないか一度見回し、窓の鍵を確認したあと外に出て鍵を閉める。

「よし、それじゃあ鍵返しに行くか」

「そうだな。ああ、悪いと思うのなら例の喫茶店の件忘れないでくれよ?」

「おう。覚えてるぞ」

「あそこは店で焙煎しているから前を通るだけで香ばしい香りが漂ってくるんだ。だがなかなか一人で入る勇気はなくてね」

「確かにちょっと気後れするよな、喫茶店とか。高校生にはマクドやモスあたりがお似合いって感じがするし」

「君が付き合ってくれて嬉しいよ」

微笑む佐々木はいつもよりも少し幼く、普通の女の子のように見えた。

いや、普通もなにも佐々木はれっきとした女子なのだが性別を超越したような存在として感じていたのだが、改めてこいつはそういえば女だったなと認識させられたのだ。

なんでこいつに告るやつがいないんだろうね。

不思議な世の中である。

「なにか僕の顔についてるかい?」

「いや、お前コーヒー砂糖なしで飲めたっけな、と思ってな」

「香りを楽しみに行くのだからそれは関係ないだろう?」

香りなら紅茶なんじゃないかと思ったが、口で佐々木に勝てると思えない。

賢い俺は沈黙という選択をしたのだった。

余談だが、佐々木はスプーン2杯分の砂糖とミルクをたっぷりいれていた。

あれで香りが楽しめるのだろうか…


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