14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/12/25(火) 01:20:22.18 ID:ciVG5wjy0
「いてて…… どうしたイヴ、本当に何があった?」
「ごめんなさい〜!でも私、もうどうしたらいいか〜!」
全身に浴びた雪も気にせず、倒れ込んだまま私の胸元にぐりぐりと頭を押しつけ泣きわめくイヴ。
私の方も背中を打ったり薄着で雪まみれになったりと結構な惨状ではあったが、彼女の様子と比べれば自分のことなど心配している場合ではない。
一回り小さな彼女の肩を抱いて、あやすように抱き起こす。
「私、今年こそはって!今年こそはって、心に決めてたのに……」
「……何か、大切なことなのか?」
「生きがいです!使命です!」
イヴもすでに分別のある年頃の女の子だ。それがここまでの乱れようなのだから、生半可なことではないのだろう。
人目をはばかるような電話をしていたこと、生きがいや使命として心に決めたこと……思いつくのは、取り返しのつかない仕事を失敗したとか、危篤の家族を置いてまで何かに取り組まねばならないとか、そんなところだ。そして、考えたくはないが、男女の関係云々ということも有りうる。
ぐずぐずと鼻をすするイヴが一生懸命息を整えるのをそっと待ち、どうにか何か言おうとしているのを見守る。
そしてイヴが口を開き――
「――サンタのお仕事、できなくなっちゃいました〜!うわぁぁぁぁん!」
「は?」
――私は盛大に拍子抜けした。
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