過去ログ - フィアンマ「安価、で」上条「目一杯幸せになろうな」
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337: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2012/12/29(土) 03:48:50.27 ID:jmJGpi+k0

上条「ああ、わかってる」

上条は、狼狽する彼女を抱きしめた。
そして、ズキズキと身体が悲鳴をあげていることを感じながらも、彼女の背中を摩る。
優しく頭を撫で、視線を合わせた。

上条「だから、止まらなきゃ」

上条が殺した彼は、誰にも止めてもらえなかった。
そして、止まることもしなかった。
故に、沢山の人を傷つけて、死んでいった。
最後の最期、満足そうな顔をしていたのは、そんな人生から解放されたから。
だとすれば、あの人のような、かの魔神のような人生を辿ってはいけない。

上条「…既に、俺達は戻れないとこまで来ちまったけど、だからこそ、これ以上進んじゃダメだ」

フィアンマ「……、…」

流れる涙を指先で掬ってやって、上条は優しく微笑む。
彼女が一生懸命過ぎるが故、思いつめてしまうことを、知っている。
今回の事だって、お腹の子を守ろうと必死になった結果、このような事態に発展してしまった。
彼女は本来優しすぎる性格だ。何かが逆鱗に触れてしまっただけなのだ。

上条「…ちょっと騒がしくてびっくりしちゃったな。もう大丈夫だぞ。お母さんはな、頑張り過ぎちゃっただけなんだ。許してあげてくれ」

上条は、そっとオフィーリアのお腹を撫でる。
彼女を責めるつもりはなかった。自分だって、人を殺している。

美琴「…ぁ、…」

もはや指先一本すら動かせない彼女は、上条を見上げた。
自分を助けてくれたのだと認識して、声をかける。

美琴「わた、…私、ね。…当麻の事、…ずっと、好きだったんだよ…? だから、…許してくれると思って、…いつも、雷撃とか…でも、…でもね、…もう、しないから…もう絶対しないから…許して…? 私、…私、その女が居なくなったら、付き合ってくれるって、思った、だけなの…。高校生で子供がデキたなんて、絶対苦労するって思ったから…ね、…消そうとした、だけなんだよ…? 本当だよ…? 当麻だって、…バイト、とか疲れてる、でしょ…? 私、頑張ったんだよ…それだけなんだってば……そんな女より、私の方が、きっと、色々出来るよ。当麻の、為なら…死んだって、いいんだもん…。私は、当麻を守りたかったんだよ……お願い、しんじて…」

掠れた声音で、それでも、彼女は言いたい事を伝えきる。
オフィーリアと同じ調子で言い訳をすれば、許されると思ったのかもしれない。

上条「…>>339



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