過去ログ - 雪歩「たかゆきはよ。はよ」
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2: ◆3feiQFueVc[sage saga]
2012/12/26(水) 12:12:58.57 ID:nzTAcqmZo
萩原雪歩

幽華仰月 自由律
『遥か空にまろぶ君へ』

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「お兄さまァ……お兄さまァ……私です……あなたの許嫁です……」

 壁を叩きながら、向こうで目を覚ましたお兄さまに声をかけます。
 お兄さまは、私のことを覚えていないというのです。
 私は髪を振り乱し、首に痣を巻きつけて、照明の下、嗄れた声を張り上げました。



 第二回目の公演も無事に終わり、みなさんに挨拶をして、楽屋に戻ってくると、鏡の前に、ちょん、と、小さな鉢植えが置かれていました。『祝 萩原雪歩様』。差出人の名前はありません。小さな鈴なりの、下を向いた、白に近い淡い紫の花。アキチョウジだと思います。
 嬉しくなって、でもすぐに申し訳なく思いました。お礼をしたいな、と思ったのです。わざわざ公演中に楽屋に届くということは、多分関係者の人だから、スタッフに訊いてみれば何かわかるかも。


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