過去ログ - 雪歩「たかゆきはよ。はよ」
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7: ◆3feiQFueVc[sage saga]
2012/12/26(水) 12:21:37.67 ID:nzTAcqmZo

 少し、相談してみようかな、と思ったのだけれど、何を訊けばいいのかわからなくて、曖昧に笑い、一口香を差し出しました。お盆から一つつまみあげて、立ったままぱくっ、と齧りつきます。行儀が悪い、なんて言われそうだけれど、そんな言葉よりもまず、美味しそう、なんて思ってしまう。彼女には、そんな魅力がありました。

「雪歩」
「はい、四条さん。ちょっと待っててくださいね」

 給湯室の扉の向こうから、ひょこ、と顔を出して四条さんが私を呼びます。柳眉が下がって、困った風な表情なのは、おなかがすいているのでしょう。それが微笑ましくて、くすり、と、小さく笑いました。
 湯呑も急須も十分に温まり、お湯も程よく冷えました。みんなの分のお茶を持って、私も談話スペースのソファに腰をおろします。美希ちゃんは、給湯室からここまでの間にもう一つ一口香を食べてしまうと、私の向かいに転がって、すぐに寝息を立て始めました。四条さんが隣にやってきて、「頂きます」と、へそ菓子をつまみ上げ、折りたたんだ懐紙の上に置くと、一口、お茶を含みます。


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