過去ログ - オッレルス「……」フィアンマ「…安価で、お前をまともにする。したい」
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174: ◆2/3UkhVg4u1D[saga !蒼_res]
2013/01/06(日) 01:14:55.08 ID:moyAIJB70

交流を深めていく中で、俺は、彼女とずっと一緒に居たいと思うようになった。

鈴を転がす様な愛らしい声。
真っ白で、透けてしまいそうな肌。
橙と金の混じった、綺麗な瞳。
穏やかな赤い色の長い髪。
細い指先、照れた笑顔。

全てをこの手に納めたいと、思った。
今思い返してみると、それはもはや友人に抱くそれではなかった。
恐らく、一般的には初恋と呼ぶべき感覚だったんだろう。
けれど、関係性としては、あくまで友人の、まま。

『けっこんしてください』 
『け、けっこん?』
『おれがおおきくなったらでいいから』
『…ぼくは、かみさまのおよめさんになるから…だめ』

彼女が身に纏っているのは、修道服だった。
彼女は、将来的に聖職者になるのだと言った。

『じゃあ、おれがかみさまになったら…およめさんに、なってくれる?』
『うるがかみさまに? …うん、ならいいよ』

どこか釈然としない表情で、彼女は頷いていた。

さよならをしてしまった後。
嫌いだと言った後、彼女を捜して。
気付けば、魔術の勉強へとシフトしていた。






魔神―――神様の領域に足を踏み入れれば、彼女とまた会える様な気が、した。
 
けれど。

猫を見捨て、人を殺し、魔神になって尚、暴力を振るう俺に。

もう二度と、二度と、彼女は微笑みかけてなんて、くれないんだろう。

だからせめて、    あやまりたい。




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