過去ログ - オッレルス「……」フィアンマ「…安価で、お前をまともにする。したい」
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184: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2013/01/06(日) 03:44:34.11 ID:moyAIJB70

呼吸が苦しいのは、肺が一つ駄目になったからだろう。
咳き込む度に、血液が飛び散った。
頭が痛い。視界が明滅している。

「…フィアンマ、…嫌だ……」

一緒に居てくれ。

道具に言う言葉とは、思えなかった。

「……君が居なくなると、俺には生きる理由が、また、なくなる」
「……俺様以外にだって、…お前が死ねば、泣いてくれる人間が、居る…」

例えば、友人だとか。
謝れなかった友人が居るのだろう、と笑う。
ぼろぼろと涙を流しながら、オーディンは首を横に振った。

『けっこんしてください』 
『け、けっこん?』
『おれがおおきくなったらでいいから』
『…ぼくは、かみさまのおよめさんになるから…だめ』
『じゃあ、おれがかみさまになったら…およめさんに、なってくれる?』
『うるがかみさまに? …うん、ならいいよ』

「ウル……約束を、破ってしまった…」

最期に。
きっとこの世界の何処かでまだ生きていると信じたい彼に、言う。

「…うる、…ごめんね…」

謝りたかった。
ずっと、謝りたかった。
終ぞ、その願いは叶わなかった。


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