過去ログ - ほむら「あなたにもう一度」
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25: ◆2gMnW4GmGpwP[saga sage]
2013/01/04(金) 00:04:53.51 ID:IQ0//o8j0
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 数多の星が散りばめられた宇宙の中を駆け抜けます。

 外観とは異なり、城の中は壁の分からない宇宙空間のような世界でした。

 入口から真っ直ぐに延びる星雲の道を足音を響かせながらわたしは走っているのです。

 蒼い星。山吹色の星。紅い星。そして菫色の星。

 時折、大きくて、力強い輝きを持つ星を視界の脇に捉えながら、しっかりと前を向いてわたしは駆け続けます。

 
 どうして二人のほむらちゃんが消えなくちゃいけなかったの?

 ほむらちゃんは…何を考えているの…?
 

 少しでもほむらちゃんの気持ちが知りたくて、理由を早く知りたくて、わたしは無我夢中で走るのです。

 走らずには…いられなかったのです。
 

 その甲斐もあってか、城の入口までの道中からは考えられないほど早く突き当りに辿り着いたのでした。

 足を止め、肩で息をしながら立ちふさがる巨大な扉を見上げます。

 大きな扉です。その上に乗った二人の女性が手を交差して、一つの球を支えています。

 一方はわたしが着ていた白いドレス姿で、もう一方は短めのベールを被った違うデザインのドレス姿した女性です。
 
 辿ってきた星雲の道はその下へと続いていました。

 もう一歩近づくと、扉が音を立ててゆっくり開いていきます。
 

「うわぁ〜」
 
 そこには眩いほどの銀河系が幾つか存在していました。

 薄くて平べったいもの。渦がはっきりしていて、更に中央が細長いもの。大きな球の周りの渦ラインが少ないもの。どれ一つ同じものは無いようです。


「…来たのね」

 大広間の中央にある大きな地球のようなオブジェの陰から、カチューシャの代わりに赤いリボンを着けたほむらちゃんが現れました。

 盾の代わりに弓を持っています。


「待っていたわ」

 逆方向から、赤いリボンで高めの位置にツインテールを作ったほむらちゃんが出てきます。

 こちらも同様に弓です。

 でもどうしてでしょうか…?髪型以外に大きな違いは見られませんが、今までに会ったほむらちゃんとは違う感じがします。

 違和感を感じているけど、その正体を掴めません。

 今のわたしは、概念だったときに抱いた感情と、ほむらちゃんが繰り返していた時間軸における経験しか持ち合わせていなかったのです。


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