46: ◆2gMnW4GmGpwP[sage]
2013/01/12(土) 08:35:40.93 ID:7o9MZzi50
数秒後、空間が揺れ始めます。
銀河の光は点灯し、周囲に散らばる星は数を減らしていきます。
中央の地球も入口の扉も崩れて始めました。
この宇宙、いえ、この世界そのものがもうじき崩壊するようです。
それが分かっても不思議と落ち着いてます。
‘ツインテールのほむらちゃん’が弓を上空に向けて構えました。
「道を作るわ。だからあなたはそこを通って行きなさい」
「ほむらちゃんは!?」
‘今までのほむらちゃん’みたいに消えたりしないよね?
「私は場所が違うわ。…安心して、私は‘私のまどか’が居る場所に帰るから」
初めて優しい笑みをわたしに向けます。
そこにあったのは、わたしの大好きな‘ほむらちゃん’の笑みなのでした。
「うん。分かった…」
わたしは白い翼を広げます。
それに倣うように、‘ツインテールのほむらちゃん’もお揃い黒い翼を広げました。
紫の光の矢を作り、弓を引く‘ツインテールのほむらちゃん’。
視線移動を合図に、ビュンと音を立てて飛び出した紫の矢。
空間を引き裂いて飛んでいくその矢を追いかけます。
「今度は生きなさい」
それがこの世界で聞いた最後の言葉でした。
さよなら、わたしたちとは違う時間軸で生きたほむらちゃん。
もう二度と会うことのない‘ほむらちゃん’にお別れの言葉を心の中で告げたのでした。
248Res/292.31 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。