過去ログ - ネミッサ「いつかアンタを泣かす」 ほむら「そう、期待しているわ」
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◆sIpUwZaNZQ
[saga]
2013/01/23(水) 22:44:48.73 ID:IJ1OI9UG0
謝罪の代わりにネミッサは次のお茶会用の、全員分のケーキを
用意しなくてはならなくなった。幸い稼ぎがほかの中学生より多い
とはいえ、まとまった出費は痛い。項垂れるほかなかった。
「でも、そっか。私はそんな未来も考えてなかったなぁ」
マミが魔法少女になった経緯を思えばそれも仕方ないことと言えた。
「いや、あたしもだよ? こんなことやってりゃさ、
未来なんて考える余裕もなかったよ」
「仕方ないわ。そういう体になってしまったのだもの」
ベテランたちの呟きは重い。まどかは今更ながら、魔法少女に
させないよう努力したほむらのことを思った。空気が重くなるのを
感じ、努めて明るく言った。
「じゃぁさ、皆これから考えようよ。
せっかく、ネミッサちゃんが頑張ってくれたんだしさ」
ネミッサへのフォローと、皆の空気を和らげるためにまどかはそんな
ことを言った。そんな優しさに、皆が和む。
「そうね、今からでも遅くないわ。
……笑わないでね? 私、ケーキ屋をやってみたいの」
「笑うのはネミッサだけだよ。マミらしくていいと思うよ。
……あたしはまだ思いつかないなぁ」
「傷口抉るのやめてよ〜。ごめんってば」
「いいじゃない、ケーキ屋。私も心臓病という枷が外れたし、
本気で考えようかしらね」
ネミッサの懇願も空しく、皆は自分の夢を語り合う。さすがに
しょげ返るネミッサにまどかが気を使って話しかける。
「ネミッサちゃんは、何か夢はないの?」
そこで初めてネミッサははたと『立ち止まる』
「夢……? 夢ねえ。そういえばまるで考えたことなかったわ」
今までは罪悪感と使命感から必死に戦ってきたが、それが急に小さく
なった。まだワルプルギスの夜はいるし、救わなくてはならない
魔法少女はまだたくさんいる。
やらなくてはならないことは多いが、やりたいこととはまた別の
はずだった。
(マミちゃんと、皆と、ずっと一緒にいられたら……いいなぁ。
それも、夢ってことでいいのかな)
けれどもそれが叶わぬ夢だということは、知っている。
それが少しだけ、寂しかった。
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