過去ログ - ネミッサ「いつかアンタを泣かす」 ほむら「そう、期待しているわ」
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38: ◆sIpUwZaNZQ[saga]
2013/01/05(土) 15:50:33.22 ID:wOPwqajX0
ちょっと得意げなネミッサに苦笑いの二人。豪華なティーカップの価値がわからないのか、ネミッサはぞんざいに扱っている。一方で中学生二人はカップを割らないようガチガチに緊張してしまっていた。
とその背後に、重そうな荷物を持つメアリが近づく。まどかは近づいてから気づいたが、メアリの肌が透き通るほど白く、その虹彩が赤いように見えた。いわゆるアルビノというものだろうか。アルビノという単語そのものを知らずにまどかはそんなことを思った。

「なんか、すんごい美人だよね、メアリさん」

「さやかちゃん、失礼だよ」

「ありがとうございます、えっと……」

「ああ、こっちの子がサヤカちゃん、んでこっちがマドカちゃん」

「さやか様、まどか様、はじめまして。メイドのメアリと申します。以後お見知りおきください」

「あー、んな堅い挨拶なんかいいからさ、持ってきてくれた?」

「こちらでございます。ヴィクトル様はこちらに興味を持たれておりませんでしたので、不在ではありましたがそのままお持ちしてよいとのことです」

「ん、ありがと。メンドーかけて悪いね」

「いいえ、大切な友人のお願いですから」

「嬉しいこと云うわね、ありがと」

「どういたしまして。私は所用がありますのでお茶にお付き合いできませんが、ごゆっくりどうぞ」

ジェラルミンのような頑丈なケースに入れられたそれを受け取る。その物々しさがネミッサに似つかわしくない。
お茶はかなり良い物で出し方も申し分ないはずなのだが、まどかは緊張で味を覚えていないという。勿体無い。飲み終って豪華なロビーから退出するとネミッサは二人に向き合う。

「ま、こんなもん、他にもいろいろあるけれど、二人にはちょっと濃すぎてねー」

「ここでも十分すごいよネミッサちゃん」

「ま、帰ろうよ。私は疑わないよ。雷も扱うんだし、なんか武器もあったでしょ」

「うん、この辺りのお店でね、手に入るのよ。普通の人は買えないけどそこでね」

「……マミさんのこと、お願いね?」

不安そうなさやかの顔と声。真摯にネミッサに向き合う。心底心配していることが見て取れる。真っ直ぐな瞳は、ネミッサには眩しい。彼女も魔法少女の素質があるということだが、ネミッサにはその日本刀のようなさやかの心に不安を持たずにいられなかった。

「大丈夫、任せて。アタシにも力があるんだ。この両手に入るモノは守るよ!」

ぎゅっと、2人の肩を抱きしめる。この中にマミもほむらも入れたい、そう思いながら。



(リーダー、見ててね。今度は失敗しないからさ)


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