過去ログ - ネミッサ「いつかアンタを泣かす」 ほむら「そう、期待しているわ」
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5: ◆sIpUwZaNZQ[saga]
2013/01/04(金) 20:50:42.89 ID:yAr9XARu0
「大事なものを勝手に使ってごめんなさい!」

ネミッサは平謝りするしかなかった。いくらなんでも人の物を勝手に使ってはいけないことくらいは学んでいる。だがまさか銃口を向けられるほど大事なものだとは思っていなかったが、その判断は少し間違っていた。

「だから貴女は何者なのか、説明なさい」

油断なく睨みつけながらの尋問に、ネミッサは必死に説明した。正直、スキがまるでない。

「本当に悪魔なんだって! ちょっとネットワークに隠れてたの。ここに来たのは偶然
も偶然。勝手にあれを使ったことは謝るから許して」

「……魔女、ではなさそうね」

魔女という単語に反応したくなったが、ネミッサは堪えた。『黒き魔女』などと呼ばれたこともあったが、うっかり似たようなものだと言えば敵愾心を煽るだけだし、厳密には違うだろうと余計なことは言わないことにした。なんでこんなことで悩まないといけないんだろうか。自分の頭の悪さに辟易する。
何とかこの場を切り抜けようと、頭をフル回転させる。こんな少女がなぜ拳銃を持っているのだろう。戦う理由があるのだろう。その、魔女というものと。

「よくわかんないけど、その魔女ってやつじゃないと思う。それとアンタ、戦ってるの?」

「私が知っている限り、魔女とは意思疎通ができない。貴女はそうではなさそうね」

「なら、魔女じゃないんだよね。それを下げてもらえない? さすがに怖いよ」

一定の距離を取る。ネミッサが単純に飛び掛かりにくいよう間にテーブルを移動させる。警戒レベルを下げたわけではないようだ。
ひりつくような緊張感にネミッサは耐え切れず、差し障りないことをたずねた。

「ね、名前、聞いていい?」

「それで、貴女の目的は」

「(取り付く島もないわね)……死にかけてたところを逃げてきたの。そんなものない」

「信じると思う?」

「ですよねー。はあ、どーしよう」

しばしの気詰まりする沈黙ののち、少女は立ち上がる。ネミッサは気づかなかったが時計を見て時間を気にしての行動だ。埒があかない苛立ちがありありと表情に表れてた



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