過去ログ - ネミッサ「いつかアンタを泣かす」 ほむら「そう、期待しているわ」
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◆sIpUwZaNZQ
[saga]
2013/01/06(日) 21:33:34.81 ID:WjAemYY10
食器を下げにマミがキッチンに離れる。そのタイミングでほむらが切り出す。
「話がある」
「マミちゃんにはNGね。手短に聞く」
「今後、高い確率で美樹さやかが魔法少女になるわ」
驚くように息を呑む。だが大声は出さない。
「阻止すればいいの?」
「美樹さやかに影響されて、まどかも魔法少女になる確率が上がる。それは阻止したい」
ほむらは気付いているだろうか。ネミッサがほむらの『確率』という言い回しを易々と受け入れていることに。
「またアンタは……、サヤカちゃんも気にかけなよ」
一瞬の逡巡ののち、ほむらは頼りなげに声を出す。らしくないその態度にネミッサも困惑する。
「彼女を止める資格が、私にはない」
ネミッサには合点が行く。おそらくさやかの祈りはバイオリニストの左手のためなのだろう。想い人への祈りで(あえて想い人のためとはいわないが)魔法少女になったほむらは、自分と重なるところがある。想い人から感謝も報いも理解も拒否し、拒絶すら甘んじる。そんなさやかの向かう道を、どうして同じ道を歩む自分が拒めるだろうか。
「だから辛辣に当たるのね」
(この子もいつかつぶれてしまう。『サヤカちゃんと同じように』。なんとかしないと)
「……貴女に私のことは言ったことがないはずだけど」
「細かいとこわかんないけど、マドカちゃんのためでしょ。それくらいは知ってる」
そのクールな表情に浮かぶのは、困惑。なぜ知っているのか、という思いだ。察するならともかく、なぜか。
「いつか説明するわ。必ずね」
「あら、内緒話?」
マミがお茶を入れ替えて戻ってくる。ほんわかした表情に聞き耳を立てていたようには見えない。
「んー、こないだのうさみみのアレよ。皆で被ろうかって話したの」
「いや、だから私はやらないって」
「あら残念。三人でお揃いかと思ったのに」
「だいたいなんであんなものがなんで三つも四つもあるのよ……」
「一応五個あるわよ。ブラのほうも三つくらいあるし」
「止めてよ……」
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