過去ログ - 【咲安価】京太郎奇怪綺譚：五巻目【都市伝説】 -SS速報VIP

過去ログ - 【咲安価】京太郎奇怪綺譚：五巻目【都市伝説】

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120:1[saga]
2013/01/08(火) 22:57:13.83 ID:faDogTT/o
意識が浮上する。

智美「ワハハ、ぼーっとしてると転ぶぞ？」

京太郎「大丈夫ですよ、俺にドジっ子属性は色んな意味でありませんし」

先程までの光景は京太郎の回想。
この春から夏に至るまで、どうにかしたくともどうにも出来なかった問題の一つだ。
何かをして失敗したり、何も出来なくて歯を軋ませたり。
「時間が解決する」なんて希望を願いつつも、そんな都合の良いデウス・エクス・マキナなど京太郎自身信じてはいない。

どうすればいい。
どうにかしないと。
どうにもできない。

そんな事は分かっていても、見て見ぬフリだけはできやしないのだ。
誰だって、譲れない在り方ってもんがある。

それが男なら、尚更だ。

智美「ほら、ここからコッソリあそこを見てな」

京太郎「ここ入り口じゃないですか。ここまで来たんなら中に入れば良いんじゃないですか？」

智美「良いんだ、ここからでも十分わかるから」

京太郎「……はい？」

よく分からないまま、体育館の中へと目を向ける京太郎。

彼は先程、「バスケ部も活動しているだろう」と予測していた。
確かにバスケ部が活動している事には変わりない。だが。

そこには、一人きりで練習を重ねる東横桃子の姿しか存在しなかった。

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