過去ログ - 【咲安価】京太郎奇怪綺譚：五巻目【都市伝説】 -SS速報VIP

過去ログ - 【咲安価】京太郎奇怪綺譚：五巻目【都市伝説】

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853:1[saga]
2013/01/18(金) 21:45:50.16 ID:jadE15u8o
教室から部室への道半ば。

弁当片手に二人が歩く道のりは、誰かが掃除をサボったのかホコリがスミに積もっている廊下。

廊下で走るのは遅刻寸前の授業前と二次元だけにしておこう。
廊下は狭い。走れるほど廊下が広い高校なんてそうそう無いのである。

怜「ん？　今日の弁当いつもより大きめやね」

京太郎「ああ、この前一先輩とかと話した時に弁当の話題になってさ。それで弁当で料理勝負って話になってな」

怜「どうしてそうなったんやねん」

京太郎「穏乃が『一週間待って下さい。京太郎がもっと美味しい弁当を作って持ってきてくれますよ』とか言ったせいでな！」

怜「えっらい人任せな山岡もおったもんやなぁ」

京太郎「取り敢えずなんか凝ったの作るのも癪だったし、鳥の胸肉の香草焼きとだし巻き卵、トマトと細切りキュウリ添えて冷凍物のエビグラタン入れてきた」

怜「それ、誰の好物なん？」

京太郎「穏乃」

怜「やと思ったわ」

学生時代、親に頼んだ弁当に冷凍物のグラタンと骨付き肉とゼリーが入っていた思い出、プライスレス。

それでも美味しいからまた頼んでしまう、悲しい性。
カバンの中で横向きに倒れた弁当から汁が漏れ出てしまうのもご愛嬌。
空の弁当箱を持ち帰るのを忘れてはならない……ゲロ以下の臭いをカバンからプンプンさせたくないのであれば。

そんな二人に、かかる声。

「あ、居た居たー！　お久しぶりー！」

京太郎「……ん？」

怜「んん？」

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