過去ログ - 【咲安価】京太郎奇怪綺譚：五巻目【都市伝説】 -SS速報VIP

過去ログ - 【咲安価】京太郎奇怪綺譚：五巻目【都市伝説】

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884:1[saga]
2013/01/18(金) 22:44:20.93 ID:jadE15u8o
一「酸欠云々もそっちなのかな」

和「現状推測するのなら、そうでしょうね」

京太郎「化学物質か……メジャーなのだと『バナナジン』『感情物質』『コークロア』なんかが有名だな」

憧「『食品添加物』もね。人の文明の象徴だもの」

京太郎「またまた絞り込むのに苦労しそうだ……」

一昔前なら『薬』、現代においては『合成物質』は都市伝説において一ジャンルとして確立されている。

人は自分の口にする物、体内に入れる物に対し異常なまでに過敏になる。
『よくわからないもの』が自分の中に入って行くという事は、誰にだって怖いのだ。

その結果は、日本人の遺伝子組み換え・食品添加物への反応から推して知るべし、である。

一「それならさ、今日行ってきちゃえば？　その姉帯先輩の街案内」

京太郎「はい？」

憧「今何かするとしたら一番は現場見に行くことでしょ？　まだ日も高いし、今の内についでに見てきちゃいなって事よ」

和「明日からは平常授業ですしね。何かあったら連絡しますよ」

京太郎「そか？　んじゃ、ちょっとメールして聞いてみる」

本日の学校は半日のみ。
既に授業もなく、門の前には帰宅途中の学生がちらほら見える。

つまり昼飯の後の時間に、どこかで待ち合わせれば良い訳だ。
こちらも向こうも昼食はまだなので、もちろん少しばかりの時間は空けるが。

どちらかと言うと問題は、一緒に行くという話になって一般人と共に噂の都市伝説と遭遇した場合である。
その場合は、各自の連れはそのまま重い足枷となる。

今が昼間で、それが発生して間もない都市伝説という条件を加味すれば、それは杞憂だ。

しかし、物事には『もしもの事』という事がある。

京太郎「（まあ、本当に『もしもの事』があったとしても）」

その時点では問題は無い、と彼は思う。
もしかしたら、彼女に限っては居てくれた方が楽になるかもしれない。
なので厄介なのは、むしろそうなって粗方片付いてしまった後の後始末。

京太郎「豊音さんがなぁ……安心と不安が半々だ」

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