過去ログ - 魔法少女「魔法少女ですが、旅路がキツいです」
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1: ◆1moUPf8RXw[saga]
2013/01/06(日) 02:31:08.75 ID:D9aVf9cA0


ーー…【第一都市・草むら】

快晴。そよぐ風、揺れる草叢……。
ああ、なんと心地の良い日和だろうか。いま大の字で倒れたならば、きっとそれは一つの涅槃に等しい安らぎを与えてくれるだろう……少々言いすぎたか。

『そっち行ったよー』

間延びした声をかけられハッとした。
文章に起こしてみれば、野球をしている最中で打球が飛んで来たとも想像出来る。しかし、現実はそう長閑なものじゃない。
それこそ野球グラウンドくらいの面積がある草むら。草原とまではいかないが、それなりに広いスペースで現在絶賛鬼ごっこ中である。

「気を付けてー、ソイツに触られると溶けるからー」

目と顎の先に目標がいる。見た目は子犬サイズでスライム状の生き物。要はスライムと呼ばれる低級モンスターらしいのだが。自分にとっては必死で戦うべき相手だ。
理由は簡単。今さっきの注意喚起でわかるように、重篤な損傷を負う可能性があるからだ。

鬼ごっこ中とは言ったが、勿論私が逃げる側だ。残念ながら戦闘力は低い。
スライムが青色とも紫色ともつかない身体をウネウネ動かし、逃げる自分と1メートルも離れていない距離まで詰めてきているのを振り向きざまに確認して、たまらず仲間に応援を要請する。

私「すみません! 少しヤバそうです……というかまじヤバい助けて!」

背後のスライムの手(?)が服の襟を溶かす位まで肉迫したところで、天をガナリ倒すような音が響き渡り、後ろのスライムも胡散霧消……とまではいかないが、プスプスと煙を上げ焦げついている。

『怪我は無かったかしら?』

声は空から聞こえてきた。背の高い針葉樹の枝に、ドレスを着込んだ女性が見てとれる。彼女がスライムを攻撃した本人だろう。両手には何も持っていないようだが、代わりに手のひらからは軽く湯気……煙とも表現出来そうな白靄が出ていた。

怪我の心配をされたので身体をチェックすると、まず焦げたスカートが目に飛び込んできた。白いドロワーズが丸見えだ、これでは草むらから出れそうもない。
そして視線をそのまま下に下ろしていく……そこで私はあるものを目にして卒倒してしまう。



旅に出てから3日目ーー…

……私は、片足を失った。

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2: ◆1moUPf8RXw
2013/01/06(日) 02:39:10.63 ID:D9aVf9cA0
進行速度の都合上、地の文は無しか適宜入れていきます。
地の文 頭に空白を入れても反映されないので理解の程を。
魔法少女が溢れかえっている世界なので固有名詞が出てきますが、ご容赦ください。


以下略



3: ◆1moUPf8RXw
2013/01/06(日) 03:19:20.75 ID:D9aVf9cA0

『足、まだ痛む?』

「いや……痛みは無い。回復アイテムのおかげだな、代わりに膝から下が金属製になってしまったけど」

以下略



4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/01/06(日) 09:57:34.73 ID:Qsswg2+b0
これはまどマギとは関係してるの?


5: ◆1moUPf8RXw
2013/01/06(日) 12:08:09.23 ID:YbKiCqrB0
第二都市に入って、出てこられる魔法少女の数は全体の5%に満たない。

出てきた魔法少女達は皆、一様に記憶を欠いており、第二都市で起こった事を説明する事が出来ない。いくつかの”必要なこと”だけは忘れず……。

そもそもなぜ命を危険に晒してまで過酷な旅を続けるのか。離島である第二都市へ向かう巡航船に乗りながら、私は再確認した。
以下略



6: ◆1moUPf8RXw[sage]
2013/01/06(日) 12:39:36.64 ID:YbKiCqrB0
『あぁああぁあああ……気持ちいいなぁ……』

第二都市の船着場までもう十数分、となった頃。私は仲間の一人をマッサージしていた。肩の凝りをほぐすのは好きだ。達成感がある。

「いつも揉んで貰って悪いね。私は力加減とか苦手だから」
以下略



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