過去ログ - 京介「俺の名前はルルーシュ・ヴィ・ブリタニア」
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2:ツン ◆IeC1kQL7FfR0
2013/01/07(月) 12:48:38.11 ID:iz3JJ5VSO
『慣れ』とは恐ろしいモノで、幼い時分に違和感を覚え発狂仕掛けたこともあったが、今ではごくごく普通に日常生活を送っている。
勿論、誰かに自分の素性について騒ぎ立てるような愚行はしていないし、話すつもりもない。この世界において、『前世』『ギアス』『転生』などと宣った暁には厨二病≠フレッテルを貼られかねないからだ。
今も尚、続けているネットでの情報収集により、サブカルチャーに対しても相応の見識はある。これは、中学一年生で小遣いやらお年玉を貯めて購入したデスクトップPCのお陰。
現在は引退し、その役目を薄型ノートパソコンに譲ってはいるが、必要あらばしっかり稼働してくれる筈だ。
優秀な部下を持つことは実に素晴らしいと言える。
飲み干して空になったグラスを流し台に置く。
さっさと着替えて宿題でも始めるかな、と俺はリビングを出ようとした。

ドタドタ──がちゃ。

階段を駆け降りる音が聞こえたと思うと、不意に扉が開けられる。リビングの扉を全開にし、部屋に入って来たのはこの俺、高坂京介の妹の、高坂桐乃。現在十四歳。

ライトブラウンの綺麗な長髪に、丁寧に施してある化粧。清楚、おしとやかといった言葉は流石に掛けられないが、万人に聞いても全員が賛辞を述べるほどに秀麗だ。身長も高めで、スタイルも抜群。

確かに大人びてはいるが、俺にとってはまだまだ『可愛い』妹で、ナナリーとは別のベクトルの可愛さを誇っているのだ。

その可愛い妹が、可愛らしい声で話し掛けて来た。

「ねえ京介。今から……空いてる?」

最近になって、桐乃は俺を『お兄ちゃん』と呼ばなくなっていた。おそらく思春期の少女だからであろうが、やはり寂しいものがある。
今から、か。宿題? そんなモノなかった。学校から帰宅してすぐに宿題をやるほど、俺は真面目じゃない。

「ああ、空いてるよ。出掛けるのか?」

「──良かったっ! あ、えと。……あやせの家でね、宿題やろうってなってね。加奈子も来るし、京介に教えて貰えば勉強も捗るから、さ?」

段々と聞き取りずらくなるが、そこはやはり兄として悟ってあげなければなるまい。
俺の妹は優しいからな。あの小生意気な加奈子でさえも、しっかり友達をやっていられるようだ。
うっかり唇にキスされてしまった際には、それはもう惨劇が繰り広げられ……。いや、よそう。『あやせちゃん』が桐乃の制止を振り切って、彼女が加奈子に何をしたのかなんて俺は知らないから。




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