過去ログ - イチローが学園都市にやってくるようです -再試合-
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78: ◆I045Kc4ns6
2013/01/12(土) 02:10:02.27 ID:rNkSflO00

火炎系と大気系の測定では彼はバットを使用した。
何をするのか全く想像できない測定員達は見ていることしか出来なかった。

そして彼はただバットを振った。ただそれだけだった。
しかし実際はどうだろう。バットは灼熱の炎を纏い煌々と燃えているではないか。
あまつさえ彼はそのまま炎を球に見立てて一人でトスバッティングを始めた。
勢いよく一振りするとバットの炎は鎮火したものの、焦げ一つ無い。

一息おいて、少し離れてほしいと彼は忠告してきた。それに従いある程度距離を取る。
彼は先ほどのようにバットを振った。やはりただ振っただけなのだ。
だが今度は彼を中心に小規模ながらも凄まじい勢いを持った竜巻が発生する。
激しい土埃を舞い上げ、周辺の木々や建物すらも吸い込まれそうになると錯覚する程だった。
やがて収まった竜巻の中から平然と彼は現れる。
理解が追いつかない。AIM拡散力場は観測できない。

電気系の測定には彼はボールを使った。
これは何となく予想できた。
ニュースでも聞いたことがあった、レーザービームというものだろう。
レーザーと呼ぶに相応しいだけの正確さとスピードを持った送球。
しかしテレビで見る映像なぞ比ではないくらいの速さで、彼の投げた球は空中に消えていった。
やはり測定不能。最早電気系かも分からない。
いや能力以前に、彼という人物が分からない。AIM拡散力場は観測できない。
無い無い尽しのシステムスキャン。こんな驚きに満ちた日はもう一生来ないだろう。
どうにか精神を落ち着かせて彼に問う。あなたは何者かと。そして彼は様式美のように答えるのだ。



「野球選手(メジャーリーガー)さ」




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