過去ログ - ユニコーン「ますたーの、一番のプラモは……わたし」バンシィ「いや、あたしだね!」
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◆rptC1LyWqs
[saga]
2013/01/09(水) 20:02:36.04 ID:LofT+sBS0
何所にしまっているのか額当てのような角を再度取り出すと、彼女は頭へ装着する。半目で意気込んでる姿は、とてもシュール。
ユニ子「えと……えぬ、てぃーでぃー……発動」
白髪碧眼の少女が、気の抜ける声で『NT-D発動』と唱えると、彼女を中心にして温かい風が吹き抜ける。
すると温かい風に浮かばされるように、少女の体が宙へ浮遊。俺の目も驚きのあまりアメコミ風に飛び出しそうになった。
この光景を写真に撮ってヌーとかに持ち込めば、さぞ高値で買い取って頂けるのでは無かろうか。
男「……う、浮いてる!?」
驚くべき所はそこだけではない。タネも仕掛けも無く、額で固定された一角が真ん中から縦で割れ、現れる黄金の二股の角。
腕や脚に装着されていた装甲は間接部が開き、そこから露出した部分が、小さな粒子を漂わせながら赤く輝いている。
何よりも驚く点は――徐々に変色しているのだ。腰まで伸びた長い髪が、綺麗な純白から、燃え盛る炎のような赤髪へ。
デストロイモード・ユニ子(以下Dユニ子)「ふぅ……NT-D完了」
外国の手品師真っ青な所業を成し遂げた彼女は、髪が染め上がると何事も無かったかのように地面へ着地。
口調も先程のたどたどしい物から、大分落ち着いた大人っぽい物に変化しているように思えた。
Dユニ子「ん〜〜……全然話せないし、結構肩凝っちゃいました!これだから通常時は……あっ」
男「お、おま……おまっ!」
人間は本当に驚くと語彙が少なくなる。今心の底から実感している。口が「おま」としか言えないのだ。
Dユニ子「なるほどなるほど。今の状態だと、ますたーと同じ大きさなのですね……感激っ」
何を納得したのか、彼女は心底動揺している人を前にして幸せそうに頷いている。
そして白髪の時よりも表情豊かになった彼女は、若干怪しい笑顔を浮かべながら、腰が抜けた俺に近寄って来た。
Dユニ子「ん〜〜まっすったぁ。やっと自分から触れましたぁ〜!」
抱き付かれた瞬間に広がる甘い苺の香り。時々当たる腕の装甲が痛いが、胴体の部分は柔らかく、温かい女の子のもの。
男ならこの匂いと感触に触れられたら、不満や不信感全て一瞬で消し飛ぶに違いない。男とは単純な生き物なのだ。
男「なんなんだ……いったい」
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