368: ◆Upzc6141AI[ saga]
2013/03/02(土) 00:54:12.42 ID:oUzn7LqhO
「半年も前には殺し合うような仲だったのが不思議に思えるな」
あくまで睨むような視線を送る宗介だが、この二人の再開には出来るだけ水を差さないつもりだ。
「別段テロリストがやりたかったんじゃないからな。
まともになりたかったんだ」
「そうだな」
レナードの言い分は、宗介にも理解はよくできた。
「私はお邪魔虫かしら?」
会話について行く事もできないが、雰囲気的に割り込む事もできない事からほむらは退出をするか提案する。
「その必要はないよ。
これから話すのは君にも重要な事なんだ。
<ベリアル>の操縦兵の君に」
レナードはそれを引き止める。
「でも貴方ががいるのなら、あのASも貴方が扱った方がいいんじゃないのかしら?」
「君らで結論付けただろう?俺は幽霊なんだ。無論ASの操縦なんてできやしないよ」
幽霊なんだ。
その一言でレナードの死は揺るぐ事のない事実なのだと突き付けられたような気がして、それがテッサには悲しく思えた。
「そうですか……
サガラさん、ホムラさん。
呼び出しておいて申し訳ないんですが、一度兄と二人きりにさせてもらえないでしょうか?」
「了解しました」
「構わないわ」
レナードには呼び止められたものの、二人きりの話があるようだ。
宗介とほむらはそれを察する。
「すみません、そんなに長くはならないと思うので」
二人が退室したのを確認すると、テッサは扉を閉めた。
防音性の扉の為に、中の会話は外へは聞こえないだろう。
「大事な話なんです。始めましょうか、『兄さん』」
こう呼んだのは何年ぶりなのだろうか。
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