24: ◆doBINqA5W6[saga]
2013/01/11(金) 00:15:16.32 ID:CasTSGYNo
賢者「なるほど…手紙では相談できないことと言うのはそのことなのですね」
シスター「はい。母親は転移と念動と言っていましたが…」
シスター「今はまだ私のいるところに転移してきたり、ミルクのビンを動かしたり、私が部屋を出ようとすると軽く引き止められるぐらいなのですが…」
25: ◆doBINqA5W6[saga]
2013/01/11(金) 00:15:47.75 ID:CasTSGYNo
賢者「エルフは元々幻聴や幻覚、催眠術などの特技を持っています」
賢者「念動は催眠術の応用と考えると説明が付かないことは無いのですが…」
賢者「転移については魔力の消費が激しいのです。それなのにこの子は疲れた様子もない…」
26: ◆doBINqA5W6[saga]
2013/01/11(金) 00:16:25.33 ID:CasTSGYNo
賢者「貴女は父親のことについて、何か聞いてはいないのですか?」
シスター「…」
賢者「…どうしました?」
27: ◆doBINqA5W6[saga]
2013/01/11(金) 00:16:52.46 ID:CasTSGYNo
シスター「…なにがですか?」
賢者「ひとつはこの子の素質についてです」
シスター「素質…ですか?」
28: ◆doBINqA5W6[saga]
2013/01/11(金) 00:17:33.76 ID:CasTSGYNo
賢者「…しかし、腑に落ちないところもあります」
シスター「なにがですか?」
賢者「私たちは確かにエルフの町に寄りましたが…二日ほどですぐに出発したのですよ」
29: ◆doBINqA5W6[saga]
2013/01/11(金) 00:18:03.21 ID:CasTSGYNo
シスター「では…」
賢者「…もし父親が勇者ならば…今後もいろいろな能力に目覚める可能性があります」
シスター「勇者様はそんなに優れた能力を持っておられたのですか?」
30: ◆doBINqA5W6[saga]
2013/01/11(金) 00:18:36.34 ID:CasTSGYNo
シスター「は、はい…ではこの子については…」
賢者「…今後どんな能力に目覚めるか分かりません。なるべく目を離さないことですね」
シスター「はい」
31: ◆doBINqA5W6[saga]
2013/01/11(金) 00:19:02.82 ID:CasTSGYNo
シスター「…なんでしょうか?」
賢者「いえ…この森で結界に捕まっていた貴女を助けてからもう10年が過ぎました。そろそろ竜に戻って自分の世界に帰ってほしいと思っていたのですが…」
シスター「…今はこの子の成長を見るのが楽しいのです。ですから…」
32: ◆doBINqA5W6[saga]
2013/01/11(金) 00:19:36.36 ID:CasTSGYNo
〜家の前〜
ホー ホー…
賢者「では、そろそろ出発します」
33: ◆doBINqA5W6[saga]
2013/01/11(金) 00:20:06.20 ID:CasTSGYNo
賢者「二度と会えないわけではありません。手紙ならまたいつでも使い魔を使ってやり取りできますから」
シスター「はい…でも、こんなことは間違っています!」
シスター「5年前、賢者様は勇者様とともに旅立ち、それこそ命がけで戦ってらっしゃったのに!!」
34: ◆doBINqA5W6[saga]
2013/01/11(金) 00:20:37.07 ID:CasTSGYNo
賢者「人は弱いものです…希望が潰えたとき、何かのせいにしないと心が壊れてしまうのです」
シスター「でもっ!」ポロッ
ギュッ
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