過去ログ - 御坂「あんたなんて」食蜂「大嫌いよぉ」
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119:>>1[saga]
2013/01/12(土) 01:34:53.31 ID:DfwHrfDAO
〜01〜

それが失敗だった。完全に俺の失敗であり、完璧に俺の失策だった。読みが、考えが、見通しが甘かった。
『在らざるモノ』への対抗策として切った二枚のジョーカー、インデックスと上やん。その両方を失った。
数億に迫ろうかと言う軍勢を食い止める為に放った『竜王の殺息』の副産物である羽が上やんの記憶を……
根刮ぎ破壊し尽くし、それを放ったインデックスも、『ハリストスの地獄降下』で人柱になってしまった。
そのおかげで『地獄の門』から新手は現れくなったものの、生き残った化け物共の数は依然億を下らない。

上条『う゛うぅ』

今、上やんは在らざるモノに食い千切られた右腕の施術を終えたばかりでまだベッドから起き上がれない。
そして俺もまたベッドから抜け出せない。死ぬ寸前まで魔術を使ったツケを支払おうにも身体が動かない。
ねーちん達もアックア達も、もう168時間ぶっ続けで戦っている。だがそれすら時間の問題だろうと……

上条『な、なぁ、そこのグラサン。俺はどうすりゃいいんだ?』

土御門『上やん……』

上条『俺には何もわかんねえ。だけど、さっきあの女の子……』

土御門『インデックスの事か』

上条『い、インデックスって言うのかあの子、ははは、“目次”って何だよ。変な名前してんだなぁ……』

土御門『………………』

上条『お、教えてくれ。あの子にとって俺は何だったのか、俺にとってあの子は何だったのかを――……』

そう思っていた自分を情け無く思うほど、隣のベッドに俺以上の深手を負った上やんの声は力強かった。
インデックスはおろか自分の名前さえわからないほどのダメージを受けながら、何一つ変わる事なくだ。

土御門『……インデックスは』

――俺を恨め御坂美琴。俺を怨め超電磁砲(レールガン)――

土御門『上やんがこの世で一番愛した女の子、恋人だったんだ』

上条『……何だって』

今、上やんを脱け殻にする訳には行かない。そしてこう言えば上やんは必ず死の淵から甦るって言う事を。
俺は知っている。デルタフォース(親友)であり、戦友でもある俺は知っている。上やんがどういう男か。

土御門『――あの子は、おまえを守る為に人柱になったんだよ』

――俺は知っている。悪いな上やん。俺は、嘘吐きなんだぜ――




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