過去ログ - 御坂「あんたなんて」食蜂「大嫌いよぉ」
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[saga]
2013/01/11(金) 23:21:28.26 ID:bpYk7R6AO
〜8〜
御坂「(ヤバい!)」
ロンドンへ通じるジャンクション、最後の関門とも言うべきトンネル前に立ち塞がるビッグ・リグには――
運転席にメイスを持つ諫早。短剣を握る香焼・斧を携えた牛深・西洋剣を突き出す野母崎がコンテナ上に。
更にはフランベルジュを構える建宮が待ち受ける。そう、御坂達は神裂らに追い立てられ罠に嵌ったのだ。
天草式十字凄教は逃走と隠密のプロである。御坂達が取り得る進路を先読みしての、前虎後狼の二段構え。
そこで御坂はドアを失ったゲレンデヴァーゲンの手摺りを掴み、逆上がりの要領からルーフへと降り立つ!
御坂「食蜂!このまま全速力で走って!!道は私が開く!!!」
食蜂「――了解♪」
建宮「(馬鹿な!たかがメルセデス如きでこのビッグ・リグを押しのけて通れるはずがないのよな!)」
20メートルにも及ぶバリケードを前に減速するどころか加速するゲレンデヴァーゲンに建宮が唸った。
だが数秒後に激突するであろう車の屋根部分にて、御坂がコインを宙に弾いて狙いを定める。それは――
御坂「どけぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」
ドン!という轟音と閃烈と蒼光を漲らせた『レールガン』。撃ち出されたそれは建宮達にではなく――
道を塞ぐコンテナの連結部分を吹き飛ばし、隊列を突き崩し、生まれた一台分の隙間を塗って加速し!
建宮「そうはさせんのよな!」
御坂「(取り付かれた!?)」
すれ違いざま、コンテナに爆発が生じるほどの踏み込みから建宮が宙を舞ってゲレンデヴァーゲンの……
屋根に立つ御坂へフランベルジュを唐竹割りに振り下ろし、御坂が前髪数本を切られながら上体を躱す。
同時に鈍色の風景から暗色のトンネル内、暖色の照明を受けて建宮のフランベルジュが白色に煌めいた。
建宮「おいたが過ぎるのよなお嬢ちゃん。止まれ。さもなきゃお互いに取って“不幸な事故”が起きるぞ」
御坂「あんた達こそ何なのよ!私はただあいつに、上条当麻に会いに来ただけなのよ!?それを何で――」
建宮「……泣かせる話よな。しかしそれは出来ない相談だ。状況が変わったのよな。上条当麻はもう――」
トンネル内に吹き荒ぶ強風に髪を嬲られつつも、御坂は走行中の車上よりアスファルトに含まれる――
砂鉄を磁力でかき集めながら一振りの剣を作って建宮を睨み付け、その眼差しを見返して建宮も構え。
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