過去ログ - 御坂「あんたなんて」食蜂「大嫌いよぉ」
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33:>>1[saga]
2013/01/11(金) 23:45:28.52 ID:bpYk7R6AO
〜21〜

上条『ぐっ!』

神裂『はあっ、はあっ』

アニェーゼ『………………』

一ヶ月前、聖ジョージ大聖堂。中央に設えられた説教壇を巻き込みながら上条はもんどり打って倒れた。
その顔に勢い良く叩き込まれた神裂の本気の拳を受け、アニェーゼはそれらを取り巻く皆の中にあって。

アニェーゼ『これ以上やらかしちまったら死んじまいますよ?』

ステイル『本望だろうさ。そのつもりで来たんだ。この馬鹿は』

上条『……イン、デックスに、会わせて、くれ、ステイル……』

ステイル『………………』

上条『……神裂』

感情的な神裂、直情的なステイルに比べて心情的には上条に味方してやりたかった。それは取りも直さず

アニェーゼ『(この男はそういう男でしたね。“法の書”の時も“アドリア海の女王”の時も今みたく)』

一方ならぬ恩義がある故でありそれは神裂と気持ちを同じくしていた。この男は守る物や、取り返す者……
それがあれば世界すら敵に回す事さえ躊躇わない。今もインデックスが戻った必要悪の教会にただ一人で。
そう、たった一人で彼女を連れ戻すために徒手空拳で殴り込みに来たその気持ちを汲んでやりたかったが。

アニェーゼ『……貴方は今の学園都市とイギリス清教がどうなってるか本当にわかってて来たんですか?』

上条『……関係ねぇ』

アニェーゼ『………………』

上条『これは俺とインデックスの問題だ学園都市は関係ねぇ!』

統括理事長が斃れ、最大主教が倒れ、共倒れとなった科学サイドと魔術サイドの未だ燻ぶり続ける火種。
その渦中にあってこの男は、その火中に飛び込んで来た。だがその言葉を待っていたかのようにして――

ステイル『……ならば今君が僕に焼き殺されようとも学園都市は一切関知しないと言う事かい?上条当麻』

上条『………………』

神裂『ステイル!?』

紅き炎剣と蒼き焔剣とで十字を切って構え、赫怒を宿した冷厳たる眼差しで倒れ込んだ上条の前に立つ。

上条『……そうだ』

ステイル『――彼女の為に生きて死ぬというのか上条当麻!!』

上条『そうだ!!』

見下ろし、瞼を閉じ、眦を決し、炎剣を上条目掛けて振り上げて

アニェーゼ『――!!』

――そして一人目の『上条当麻』が戦ったステイルの目の前で、二人目の『上条当麻』は『死んだ』。

――そして時は流れる事一ヶ月後――




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