過去ログ - 御坂「あんたなんて」食蜂「大嫌いよぉ」
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44:>>1[saga]
2013/01/11(金) 23:57:33.22 ID:bpYk7R6AO
〜30〜

御坂「ぎ、ギアめちゃくちゃ重い!えーと、次にトップギア?」

食蜂「下手くそぉ。ゲームでやった事あるって言ったくせにぃ」

御坂「だったらあんたが運転代わりなさいよ!うわーっうわっ」

食蜂がアニェーゼ達から奪った修道服が、御坂が盗んだロータスエリーゼからポイッと投げ捨てられる。
二人は今、ホテルから脱出してホワイトホースをひたすら走っている。彼方にはビッグベン、そして橋。
無論、無免許運転。ハンドルを握る御坂も上条とゲーセンでやったカーレースゲームを除けば初乗りだ。

食蜂「ちょっとぉ!?真っ直ぐ走らせなさいよぉ!ああもうこんな事なら運転手ごと奪っちゃえば……」

御坂「それは駄目!」

食蜂「………………」

御坂「……これから本丸に乗り込もうって言うのに無関係の人間をこれ以上巻き込めない。綺麗事だけど」

一月のロンドンの夜は寒く、気温は一桁。二人が走るテムズ川から吹き付ける風はそれより更に冷たい。
その車上で御坂は事前に頭に叩き込んだ道筋をトレースしハンドルを切る。まるでボニー&クライドだ。

御坂「……あんだけ大騒ぎ起こしといて今更って感じだけどさ」

食蜂「本当よねぇ。もっと効率力良くやれる方法あったのにぃ」

御坂「(……あんたが最初に出したプランだと人死が出るわ)」

かのホテルにおける脱出プランは、食蜂が打ち出した計画に御坂が最小限の被害で済むよう手を加えた。
ホテルのハード面は御坂、ソフト面は食蜂が担当した。その内容は先の混乱状態を見ればわかるだろう。
二人は追っ手と一般人と官憲の飽和状態を作り出し、車まで奪ってここまで逃れて来たのだ。全ては――

御坂「(ううん、私も自覚症状が足りないだけで他の人から見たらもう十分イカレてるんでしょうね)」

食蜂「♪」

御坂「(こいつも頭はいいけどイカレてる。こんな時鼻歌混じりで夜景見るなんてまともじゃないわ)」

上条に会う為に。その為にこの悪魔と契約を結んだのだ。この橋を越えた先にある聖ジョージ大聖堂……
そこに全ての答えはあると食蜂は言い、御坂はそれを信じた。否、信じたかったのもかも知れないと――

御坂「!!!」

ビッグベンを左折し、ウエストミンスターブリッジの中程に差し掛かった時、道路上に立ちはだかるは。

シェリー「――よう」

学園都市に攻め込んで来た、忘れようもない『ゴーレム』の影。



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