過去ログ - 御坂「あんたなんて」食蜂「大嫌いよぉ」
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49:>>1[saga]
2013/01/12(土) 00:03:56.40 ID:DfwHrfDAO
〜34〜

御坂「食蜂ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

シェリーと鍔迫り合う中で振るわれたエリスの拳が、ロータスエリーゼごと食蜂を薙ぎ払って宙を舞う。
その光景がかつての記憶に重なる。旧電波塔帝都タワー。そこから御坂の手を拒み火の海に落ちた結標。
次の瞬間、御坂はシェリーから背を向けエリスから踵を返し、テムズ川より上がる水柱へと飛び込んで!

シェリー「そうかい。ならば橋桁ごと沈むが良いわ。エリス!」

修道女D「囲め!逃がすな!顔を上げた所で狙い撃て!構え!」

修道女E「陣形を組め!詠唱を重ねよ!我等が主の敵を討て!」

修道女F「シスター・ルチア!救護班!負傷者の回収を急げ!」

テムズ川に没した二つの水柱目掛けてエリスがブリッジへ鉄拳を振るい、瓦礫の砲弾が次々と着水する。
一方でビッグベン側から対岸にかけてアニェーゼ部隊が次々と魔術を叩き込み、御坂達を討たんとして。

御坂「(マズい!)」

今にも氷が張りそうなほど冷たく、闇夜も相俟って視界の利かぬテムズ川の中を御坂は必死に泳いで行く。
水没するロータスエリーゼの反射光を頼りに進むも、水上から放たれる瓦礫や魔術が機雷のように爆ぜる。
ズシッ!ズシン!と水底の泥土を舞い上げ、三半規管が震え、今にも切れそうな息を止め、そしてついに。

食蜂「………………」

御坂「(食蜂!?)」

視界0に等しい中触れた車体に取り付く御坂が見たもの。それは閉ざされた車内で泡と共に揺蕩う食蜂。
ブクブクブクブクと車内で沸き立つ水泡が向かう、ルーフの裂け目から意識を失った食蜂へ手を伸ばす。
届かない。回り込んでドアに手をかけるも水圧が邪魔しビクともしない。このままでは溺死してしまう。

結標『ここは貴女の思い描く身勝手な世界の終わり』

脳裏に過ぎる、自分の手を払いのけ火の海に落ちた結標の言葉。それが水底に落ちて行く食蜂に重なる。

結標『正義の名の下に人を傷つける貴女だって、所詮は私と同じ側の人間よ』

胸裏に過ぎる、白井の命を救って闇に沈んだ結標の笑顔。罅割れたフロントガラスが自分の心に重なる。

結標『―――貴女なんかに私の世界は“救わせない”――――』

バキバキバキバキと罅割れて行く心。広がる亀裂から溢れ出るそれは、光よりも激しく瞬く『雷光』――




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