過去ログ - 御坂「あんたなんて」食蜂「大嫌いよぉ」
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[saga]
2013/01/12(土) 00:12:37.71 ID:DfwHrfDAO
〜39〜
御坂「!?」
食蜂「おはよう御坂さん☆おかげさまで助かっちゃったわぁ♪」
そこで御坂がハッと我に返るといつしか雨音は止んでおり、外から朝の訪れを告げる鳥の囀りが聞こえる。
気が付けば腕に抱き締めていたはずの食蜂の胸に掻き抱かれていた。何時の間に眠り込んでしまったのか。
御坂「あんた身体は大丈夫なの?(身体に力が入らない!?)」
食蜂「貴女よりはねぇ。動かない方が良いわよぉ。電池切れで身体が言う事聞かないの、わかるでしょ?」
目覚めた時、御坂は橋上の戦いで力を使い果たした代償を支払わされていた。身体に力が入らないのだ。
手足が粘土細工のように感じられ、口を開く事さえ億劫な倦怠感。文字通り燃え尽きて灰になったよう。
そんな御坂の頭を撫でながら笑む食蜂から察する。自分が酷く魘されあらぬ寝言で全てを吐露した事を。
御坂「……寝たふりしてたの?あんたってつくづく下衆な女ね」
食蜂「お互い様でしょ?さぁ、早くここを出て体勢力を立て直しましょ。今回は私がへましちゃったしぃ」
御坂「もういいの!」
食蜂「………………」
御坂「もう止めよう」
自己嫌悪に陥る自分を尻目に身支度を整える食蜂に御坂が短く、小さく、だがしっかりと叫んだのだ。
学園都市に戻ろう、捜索を打ち切ろうと。だがそんな御坂へ向き直るなり、食蜂が膝を突き合わせる。
食蜂「何よそれぇ?」
御坂「………………」
食蜂「私が死にかけたからって責任力感じてるのぉ?馬鹿ねぇ」
初めて合わさる目線の高さから御坂が視線を外す。この半地下室へ連なる階段に朝日が差し込んで来る。
それを受け食蜂の細金細工の髪に降り注ぎ、天使の輪と相俟ってさながら後光が広げた翼のように輝く。
御坂が唇を結び、食蜂が唇を綻ばせ、御坂が歯を食い縛り、食蜂が歯を零す。まるでヒトラーのように。
食蜂「こんな酷い目に合わされても、あんな夢見るくらい……」
御坂「ぅ」
食蜂「諦められない理由を、他人なんかに預けちゃ駄目よぉ☆」
御坂「う」
食蜂「私を助けてくれた借りも返させてくれないのかしらぁ?」
御坂「う゛」
消耗した肉体、磨耗した精神、愛する恋人に去られ、信ずる友人と離れ、右も左も明日もわからぬ御坂。
不安感を煽る地下室、神々しさを増す光、温かな手、柔らかな声、穏やかな笑みがその全てを掌握して。
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