過去ログ - 御坂「あんたなんて」食蜂「大嫌いよぉ」
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[saga]
2013/01/11(金) 23:11:10.79 ID:bpYk7R6AO
〜1〜
ステイル「………………」
ルチア「聞いてますか?」
ステイル「聞こえてるよ」
アンジェレネ「(ううん、いつにも増してピリピリしてます)」
アニェーゼ「予定通りに、入国審査場でお引き取り願うんで?」
ステイル「その通りだ。彼女にこの大英帝国の土を踏ませるな」
聖ジョージ大聖堂。ロンドン中心部からやや外れた位置にある必要悪の教会(ネセサリウス)の本拠地。
数多ものステンドグラスに投影された幾多ある映像を見やりながら、ステイルは苦虫を噛み潰すように――
今日12本目の煙草のフィルターを食いちぎり、荒々しく灰皿にねじ込むのを見てアンジェレネが身を竦ませる。
ステイル「(何だって僕がこんな柄でもない役をしなければいけないんだ。冗談じゃあないよまったく)」
剣呑な眼差しでステイルが見やる先、ステンドグラスに映し出された様々な人種が列を並べる入国審査場。
そこには、一人の入国審査官を相手に押し問答するシャンパンゴールドに輝くショートヘアーの少女の姿。
そこへまあまあと間に入るゴールデンブロンドにロングヘアーのフライトアテンダントの後ろ姿が見える。
だが既に入国審査官には因果を含めてある。彼女はこのまま入国拒否されトランジットさせられるのだ。が
アニェーゼ「……素通りしちまいましたよ!?そんな馬鹿な!」
ステイル「――警備隊に通達しろ。すぐさま確保、出入り口は封鎖、対象をヒースロー空港から出すな」
その矢先に事態は一変した。何とフライトアテンダントが行く道の先々で入国審査官が、警備隊が――
エスコートするように先導し、ターミナル3に立ち並ぶ支柱に二人の姿が重なった所で見切れたのだ。
そこでステイルは13本目の煙草を火を点ける前にへし折り、直ぐ様アニェーゼに指示を飛ばす。だが
ルチア「……見失ってしまいました。警備隊とも通信途絶です」
ステイル「………………」
振り返ったルチアの報告を受けステイルは歯噛みした。招かれざる客を玄関先まで通してしまったのだ。
ステイル「(……土御門からの報告以上に厄介だね。これが“学園都市レベル5第三位”の力なのか?)」
かくして、物語は学園都市よりイギリス・ロンドンへと移り――
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