過去ログ - 御坂「あんたなんて」食蜂「大嫌いよぉ」
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[saga]
2013/01/12(土) 00:54:07.89 ID:DfwHrfDAO
〜21〜
食蜂「アハハハぁ、見た目も、中身も、“昔”と大違いねぇ☆」
そこへ現れるは無限回廊(あんこく)の地獄(せかい)にあってさえ目映い細金細工の髪を靡かせて……
ステイル「どういう事なんだこれは。何故君がここにいるんだ」
神裂「………………」
ステイル「どういうつもりだ神裂!まさか君まで操られて――」
神裂「違いますステイル。神浄討魔、矛をおさめて下さい……」
神裂に付き添われながら、優雅な足取りで歩み寄る食蜂に対しステイルが声を張り上げ、神浄が訝しむ。
良い意味でも、悪い意味でも、神浄の意識は既に御坂にはない。路傍の石ですらまだしもという具合だ。
神浄「まあ落ち着こうぜ二人共。えと、こちらのお嬢さんは?」
食蜂「……はじめまして神浄さん。わたしぃー御坂さんのお友達の食蜂操祈っていいますぅヨロシクね☆」
そんな神浄に対し、食蜂は神裂の腕を取りながら三度目の『はじめまして』を告げた。だが、神浄は――
神浄「それで?こいつの敵討ちに来たんならテメエも殺すけど」
食蜂「やぁ〜んこわぁ〜い☆ふふふ、そんなつもりじゃないの」
事も無げに殺すと告げた神浄に対し、凍りついた神裂を余所に食蜂が近寄り、その変わり果てた顔を――
御坂にしたように両手で頬に触れ、指先で唇をなぞる。愛おしむように、懐かしむように、切なげに……
食蜂「貴方の大切な彼女、大事なインデックスさん、ずっと長い眠りに就いて目覚めないんですって?」
神浄「………………」
食蜂「――私なら貴方の力になれると思うわぁ。“上条さん”」
神裂「……もし出来なければその場で自分達の首を刎ねても構わないと、そう言ったものですから……」
御坂「(なによ、それ)」
食蜂の言葉に意識朦朧としていた御坂が反応した。インデックスが眠りに就いた?それを目覚めさせる?
ステイル「悪魔の囁きに耳を貸すな神浄討魔。そんな事が――」
食蜂「学園都市最高の精神系能力者の私に出来なければ、この世の誰にも出来ないって自負力はあるわ」
神浄「――良いだろう」
ステイル「神浄討魔!」
耳を疑う御坂に一瞥もくれず、食蜂が神浄へと撓垂れかかって。
食蜂「エポレットメイト」
そこで御坂は悟る。上条を探し求めて来た自分さえ、神浄を追い求めて来た食蜂の駒に過ぎなかった事を。
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