過去ログ - エルフ「……そ〜っ」 男「こらっ!」 2
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吟遊詩人
[saga]
2013/02/15(金) 15:35:02.72 ID:nNWfOeT40
旧エルフ「どうかしたんですか、男さん? どうして泣いているんですか?」
その抱擁に男は嗚咽を漏らしながらも強く、強く旧エルフの身体を抱きしめ返した。そして、かつて伝えることができなかった言葉を彼女に向けて放った。
男「旧エルフ……。君を、愛してる。もう二度と、絶対に、君を手放しはしない」
思いもよらない男からの言葉に面食らった旧エルフ。少しの間顔を赤くし、あたふたとしていたが、やがて何かを察したのか男の体をより強く抱きしめると彼女はその言葉に返事をした。
旧エルフ「……ありがとうございます、男さん。私も……あなたを愛しています」
こうして、一度は命を失い永久に離れ離れになった二人は運命という重い代価を支払い奇跡を手にした。
外の世界は未だ静寂に包まれ、この世界に起こった奇跡を知る者は一人もいない。
しばらくの間遺跡の中には男の嗚咽が響き渡り、それが静まる頃には二人は静かに遺跡から外へと出ていくのであった。
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