20:絶ゴミ012 ◆59WingzUMY[saga]
2013/01/14(月) 13:57:47.76 ID:CDL3+jf90
葵はすぐさまロープごとテレポートして部屋の一番奥にまで逃げた。
「ちっ、流石に速いな」
「え!?」
葵は目をみはった。
自分がテレポートしてすぐに、たむろが目の前に現れたのだ。
(超度7のウチについてこられるんか?)
葵は逆サイドの壁までテレポートで逃げた。だが、たむろはまたすぐに、
真後ろに現れた。これではロープを結んでいるヒマなどない。
「ここならどうや!?」
葵は今度は接近戦のやりにくい空中にテレポートした。
瞬間移動にしても念動にしても、滞空し続けるにはそれなりの超度が必要なうえ
近距離を保つことも難しい。
「あー、この、空中に逃げたか!」
たむろは苦々しげに空中で断続テレポートを続ける葵を見上げた。
(なんや? あれだけ速いテレポートができるんなら空中にも少しは
ついてこれそうなもんやけど……)
葵は疑問に思ったが、どうあれ相手が追ってこないなら反撃に移るだけだ。
葵はESP錠とロープをたむろに向けてテレポートさせた。
たむろは地上を素早くテレポートしてそれを避けた。
「くっ、ちょこまかと!」
二つの拘束具を葵は何度もたむろにけしかけるが、たむろのテレポートも素早く
いっこうにつかまらない。
(でも分かってきたで。あいつはテレポートのスピードならウチと
同じぐらいかも知れへんけど、地面の上だけ、しかも本人を中心にしか
テレポートできへん)
超度7に匹敵するスピードのテレポートは脅威だが、そういう相手なら
こうして空中にいる限り一方的に攻撃できる。葵がそう思った時だった。
「ええい、こうなりゃヤケだ!」
そんな掛け声とともに、天井からたむろが落下してきた。
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