過去ログ - 【咲：安価】京太郎「……家が無い」智美「23だぞー！」【鶴賀】 -SS速報VIP

過去ログ - 【咲：安価】京太郎「……家が無い」智美「23だぞー！」【鶴賀】

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563: ◆tXdh2WZ0lM[saga]
2013/01/21(月) 16:06:45.00 ID:f7SuNjkW0
京太郎「んじゃ、いってきます」

胡桃「……」

エイスリン「……」

頬を膨らませる少女が二人。

見送られるどころか見放されるようだ、と心の中で軽口を叩いた。

京太郎「……なぁ」

胡桃「……いってらっしゃい」

エイスリン「……イッテラッシャイ」

つん、とすねた顔を見せたまま送り出された。

帰るまではおそらくその機嫌は直らないだろう。

――それなら、飛び切り美味しいものを見つけて、持って帰るしかないな。

京太郎「……よし！」

そうと決まれば。

――あの人に、教えてもらおう。

今日は会えるだろうか。

会えないはずが無い。

だって、今日会いにいく、と約束したのだから。

京太郎「……破れるわけねぇよなぁ」

たった一人の友人との約束を破られたら、彼女はいったいどう思うだろうか。

それも、あんなにも感情が豊かで、人と話すことの嬉しさに涙まで流してしまう人が。

想像はできず、想像したくもなく。

そして、それを作らせるようなまねもする気は無かった。

京太郎「……破れるわけないって」

大きな体とは裏腹に、子供のような心を持った、黒い女の子。

彼女と友達になったのはつい先日である。

しかし、彼女の中の京太郎はおそらく想像しているよりも大きく。

そしてまた、彼の中の豊音も次第に大きくなっていった。

京太郎「一目惚れ……かぁ」

言ってしまえばそんなものだろう。

まだそれが恋愛感情かどうかは彼自身もわかっていないが。

京太郎「……ん」

ただ、彼女と出会うと思うだけで胸が高鳴り気分が高揚する。

少なくとも、彼自身は彼女に対して好意を抱いていることだけは間違いなかった。

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