過去ログ - オッレルス「安価でいちゃらぶ旅行…?」フィアンマ「…ん」
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4: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2013/01/15(火) 21:47:41.11 ID:weLRz/Dm0

オッレルスに拾われてから、早二ヶ月。
右方のフィアンマは、悩んでいた。
彼女は、今まで友人というものが居た試しが無い。
部下の扱いには慣れているのだが、いかんせん、目上に目上扱いをしたことも無い。
そもそも、誰かと仲良くなろうと思ったことがほとんど無かった訳で。
別に、フィアンマは家主だから、オッレルスと仲良くなりたい訳ではない。
紆余曲折あって、様々な事情があって。
簡潔に言えば、恋愛感情が発露してしまったが故に、仲良くなりたいのである。

フィアンマ「……」

別に、身体が欲しい訳ではない。
だから、下劣ながらも手っ取り早い『色仕掛け』を用いるつもりは、ない。
そもそも、そんなことをしたところで何の意味もない訳で。

フィアンマ「…、…」

困った。
彼女は、恋をしたことがない。
だけれど、オッレルスを見る度にうまく言葉が出てこないこの症状を、恋だとは、知っている。
たかが手が触れ合っただけで、視線が合っただけで、意味も無く嬉しい気分になるのも。

フィアンマ「…相談が、あるのだが」

彼女が悩み迷った結果、相談相手に選択したのは、シルビアだった。
何だかんだで優しい彼女は真面目に考えてくれたらしく。

シルビア「…んー。第三者が介入しない状況を作ればいいんじゃないの?」

フィアンマ「…第三者不介入…?」

となると、監禁だろうか。
恐ろしい事を思考しているフィアンマの様子に気がついて、シルビアは言葉を付け足す。

シルビア「例えば、旅行に誘ってみる…とかね」

フィアンマ「旅行、か」

シルビア「よく知らないけど、見聞を広めるっていう目的があるんでしょ? アイツお人好しだから、多分ついてきてくれると思う」

肩を竦めてそう述べるシルビアに、フィアンマはこくりと頷いた。
そもそも、自分は旅をするつもりでいたのだから、良いタイミングかもしれない。

フィアンマ「すまないな」

シルビア「いいよ、別に」



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