過去ログ - 勇者「この世界を救う価値があるのか……?」
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29:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2013/01/16(水) 09:49:40.11 ID:D714+SWZo

ググっと勢いよく背伸びをしたことによって、ますます”それ”は露わになった。
控えめにだが主張する胸、白い肌、しなやかな肢体。

到底大剣を振り回せるような体躯には思えなかったが。
そこは勇者という生き物。不思議でもなんでもない。

きっと筋肉の質が常人と比べて何千倍とかそんな感じなのだろう。

「……ふむ、聞きそびれとったが、お前女やったんやな」

「男だと思ってたのか?」

「いや、どっちか分からんかっただけや」

「ふむ、まぁ良いだろう。しかし今のは何だ?
 僧侶にフラれでもしたのか?」

「誰のせいやとおもとんねん」

腰に手を当て、元魔王の隣に立ち月を眺める勇者。
元魔王はハァーとため息をつきながら、そこにうずくまる。

「しかしだな、魔王」

「なんですか勇者はん」

「ああ言っておいてなんだが、世界を滅ぼすのは
 しばらく考えてからにするよ。魔王の座は還さんけどな」

「そりゃあ一体どのような心変わりで」

「人間の一時の感情で世界を滅ぼすか
 どうか決めるのはさすがに早計だろうと考え直してな――なんせ」


「こんなにも月が綺麗だからな」





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