13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/01/17(木) 00:08:30.60 ID:O0tRlrem0
色素の薄い髪が数束、わたしの鼻先て揺れた。胸と胸が、肩と肩が、頬と頬が、押し付けられる。
軽い衝撃。軽すぎる、衝撃。わたしは一歩後ずさって、それに耐える。
直立した状態だと、なずなの身長はわたしの目線くらいしかない。当然、押し付けられた頬とかもずり落ちるわけで、結局なずなの顔のポジションは、わたしの肩の上に落ち着いた。
乃莉「どっどうしたのっ?」
いかん動揺している。
32ビートを刻み始めた心拍を悟られないように祈りながら、わたしはなずなの背に腕を回した。
なずな「……ごめんね、乃莉ちゃん。しばらく、このまま」
言って、なずなはわたしの胸に顔を押し付けた。小さな肩が小刻みに震える。そうでもしないとこの子は形を失って崩れてしまういそうだったから、わたしは回した腕に力を込めた。
なずなは倍の力で抱き返してくる。
乃莉「大丈夫だよ、なずな。わたしはどこにもいかないから」
なずな「……うん」
無言の嗚咽。わたしは聞こえないふりをした。
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