過去ログ - 遊び人「画期的な戦闘方を考える」
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5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/02/07(木) 17:26:55.63 ID:E9MQ/Qaa0
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私は、あの後走って屋敷に帰ってきたのですが、財布を落としていた事に気づいたのは荷物を片付けてからのことでした…
中身は旦那様のお気に入りのコーヒー豆、葉巻、そして食材の領収書、最後に魚屋さんで返されたお釣りの3Gです
この事を書斎にいる旦那様にに報告に行った時、旦那様は微笑みながら

「大丈夫だ、それより最近は物騒だろう?財布よりも君が無事で良かったよ」

っとおしゃってくださいました。無論、今後は無いようにと付け加えられましたが…
調理の下準備も終え、魚が焼けるまでには時間があり、コーヒーサイフォンで淹れたてのコーヒーを旦那様にお持ちします
書斎は葉巻の煙で少し煙たいですが、旦那様曰く、この煙たさの中で飲むコーヒーが格別に美味いだそうです、私にはよくわかりません

日も沈み、そろそろ夜が訪れる時刻、私は鋼鉄製の門の鍵を閉めようとし「へい、嬢ちゃん!!また会ったねぇ」

「……また、あなたですか」

酒場でブタ野郎さん、もとい男の人をぶっとばした変な人です…何ゆえ此処に来たのでしょうか?

「そう、邪険にしないで欲しいねぇ、折角の美人さんが台無しだぜ」

「あのう、私は今、忙しい身でして…」

「あ、いやいや、今度はナンパじゃないのよねコレ、ちょっと営業に来ただけでさぁ」

言うが早いかこの人はまた、何処から取り出したのか小さな宝箱(サイズ的にオルゴールのような)を取り出し開けて見せました
中には[銀のロザリオ]や[金のネックレス][ルビーの腕輪]など美しい装飾品ばかりです
 私はその美しさに思わず目を奪われました、旦那様はよく趣味で美しい装飾品を集めていて、特に赤い宝石の指輪を肌身離さず付けています
このルビーの腕輪は旦那様もお気に召すのではないでしょうか?

「あなたは宝石商か何かで?」

「いや、違うよ」



「俺は遊び人さ」

どこか人を馬鹿にしたような笑みを浮かべ、「今日はちょっとした挨拶で来ただけさぁ、正式に営業するのは明日辺りにさせてもらうよ」と言いました

「おっと、それから嬢ちゃんや」

「はい?」

「これ、落し物♪」

ぽんっと手の上に乗せられたのは私が落とした筈の財布と小さな紙袋です

「あの、これは!?」

「あぁ、嬢ちゃん酒場ん所で落としてったんだよ、呼び止めようとしたんだけどルイーダさんがちょっちねぇ」

「こちらのコレは」

「それ?俺から、可愛いメイドさんへプレゼントだよ、中身は香水でさぁ」

香水なんて貰ったの生まれて初めてです、この人、君はめっちゃ可愛いんだし、おめかしすりゃあ街中の男が振り向くぜと行って返っていきました、後には呆気に取られて、立ち尽くす私だけ、……あの人、軽い感じで人をぶっとばしたりするけど悪人じゃないのかもしれません

「香水ですか…あっラベンダーの香りだ」

私は、早速これをつけてみました、旦那様は私に気付いてくれるでしょうか?



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