過去ログ - 【咲安価】京太郎奇怪綺譚：六巻目【都市伝説】 -SS速報VIP

過去ログ - 【咲安価】京太郎奇怪綺譚：六巻目【都市伝説】

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875:1[saga]
2013/01/27(日) 22:13:17.53 ID:blHI52Qoo
京太郎「強くなるには、どうしたらいいんですかねー」

食後、食器を片付けながら彼は呟く。

散々案は考えたが、どうにもしっくりと来ない。
悩んだ時は先人の知恵、大人の人生経験だ！と思って聞いてはみたものの。

健夜「それ、私に聞く？」

健夜「私気付いた時にはぶっちぎりで強かったし、それから先は弱くなってくだけだったから参考にならないと思うな」

京太郎「……でっすよねー」

人によっては彼女のセリフにキレてぶん殴りに来るかもしれない。
しかし、嫌味は全く無いのだ。

ただ単に、素直なだけで。

京太郎も実はそんなに期待していたわけではないので、苦笑しつつもそんなに落胆はしていなかった。

健夜「……あ、でも思い出した。ちょっと待ってて」

京太郎「？」

ふと何かを思い出したのか、彼女は奥の倉庫部屋に走っていった。
あまり大きくない荷物を纏めてある、物置のような部屋である。

箱の中を漁る音、ガムテープを引き千切る音、何かがひっくり返る音。
後で掃除が大変だなぁ、と彼は後の自分の苦労を考えていた。

そして少し後に、何かを持った健夜が戻って来た。

健夜「あったあった、これこれ」

京太郎「何ですか、これ？」

彼女が彼に手渡したものは、小さな石を繋げた紐の連環だった。
それには鉱物、宝石、金属等が連なっており、統一感はまるで無い。
それでいて、すべてが違う種類の石。

それは、一見するとブレスレットのように見えた。

京太郎「腕輪……？」

健夜「パワーストーンって、知ってる？」

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