過去ログ - SERIAL CHAINS 「あやめのうた」
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27: ◆wPpbvtoDhE[saga]
2013/02/02(土) 03:03:27.48 ID:B2qTmEea0


天牛蟲「ギギギ・・・!」


菖(まず、脚をどうにか壊してやれば・・・)

大顎までは少し距離が空いている。

顎の射程内へと引き込まれる前に脚を破壊すれば勝機はあると、脳裏で纏まった瞬間。



天牛蟲「ギヒュッ!!」


  シュンッ!!


菖「!!?」

それまで攻撃に使用されるなどと想定されなかった、蟲の「触覚」。

動きを封じるかのよう菖の四肢に巻きついた。



菖(さほどの力は無い・・・のか?)

触覚が責めぎ合う加重をずらすなどとすれば、今の拮抗した状態を崩れさる。それはマズイ。

しかし、致命的な威力もなければただ巻き付くだけというのなら、問題というわけでも・・・・・。


  バチチ゛チィッ!!!!


菖「が!!?ああ゛ァ!!!?」

などと考えていたのも束の間、触覚より強力な電流が迸る。



菖「っ゛―――――!!」

凄まじく痛い。ビリビリと痛い。何故か体の自由が効かない――――――電流というモノを知らない菖にとっては不可思議な攻撃だった。



更に、天牛蟲は電流を流しながら触覚を菖の体ごと振り回す。

菖は空中でブン、ブゥン、と風切り音を鳴らす役を買わされていた。傍目には砲丸投げのようにも見えるだろう。



天牛蟲「戲ッ!!!」


菖「―――――っ、ぁ゛・・・あ!?」

勢いが最大に乗ったところで巻き付けていた触覚を離され・・・・・菖は空高くに投げ捨てられていた。上空30mはあるだろう。



菖「うビャ!!!」


  ゴチャッ!!!!


それはさながら、子供が『要らないっ!』と言って投げ捨てた玩具のように、宙高くに舞ってから地へと落ちた。

玩具と違う点を挙げるならば、地面に叩き付けられた瞬間、水風船のように体内の血や臓物が爆ぜ散ったことだ。






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