過去ログ - SERIAL CHAINS 「あやめのうた」
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29: ◆wPpbvtoDhE[saga]
2013/02/03(日) 03:30:08.05 ID:OfZNFgS00


水無瀬「痛って、ぇ゛・・・!」

バイクから投げ出された直後、水無瀬はアスファルトにダイブする嵌めになり滑走した先の木々の中に突っ込んでいた。

着用している装備が丈夫な革ジャケット及び元来転け慣れていたこともあったせいか、さほどの傷は負わずに済んだ。

それでも衝撃は全身に回り、よろよろと立ち上がることしか出来ない。

草むらから這出ると、エンジンは停止しているもののヘッドライトが点灯している愛車を視認出来た。



水無瀬(人間・・・跳ねたよな、俺)

コーナーで衝突する寸前、右側の車道に女の子が突っ立っていたことが脳裏にまざまざと蘇る。

反射的にフロントブレーキを軽目に当て、リアブレーキを強めに踏み込んだことで車体を左へ流そうとしたことも。


水無瀬(つーか、さっきの生き物は――――)

女の子と衝突する刹那、左手の森から何らかの生物が飛び出したことも一瞬だが覚えている。見たこともない形状の生き物だった気がする。

しかし結果として、謎の生き物には加重の掛かったリアで、加重少なめのフロントにて女の子を突き飛ばしていたのだ。




水無瀬「ん?・・・っ!?」

ヘッドライトが照らす先に、立ち上がろうとする女の子を見つけた。

更に10mほど離れた場所にて、出鱈目に大きい虫がギチギチと喚き、腹部を天に向け六本の脚をわしゃわしゃしている。


水無瀬(気持ち悪っ!!)

何とも気持ちが悪いデカさと動きだ。というか大き過ぎて怖い。

エリミが生きていると確認出来たなら今すぐに逃げ出したい。けれで保身よりも女の子を手当てしないと・・・・。



水無瀬「おい・・・大丈夫か!?」


菖「不要来(来るな!!)你是誰(誰だアンタ!?)」


水無瀬「っ、と!?」

怪我を心配して駆け寄ったというのに、いきなり刃物を向けられた。



水無瀬「待て待て!!何もしないから――――」


水無瀬(・・・あっ、日本語通じるわけねぇじゃん)

それは当然のことだった。ここは中国なのだから。






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