過去ログ - SERIAL CHAINS 「あやめのうた」
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38: ◆wPpbvtoDhE[saga]
2013/02/15(金) 15:06:15.41 ID:/cdit9m90

天牛蟲「イィ威ッ!!!」

   ドガアァンッ!!!

菖「っ!!」

二人と一台がコンマ数秒前に居た地点のアス ファルトが砕け散る。
さほど高くない宙より振りかぶった天牛蟲は、二本の前脚にて二人を穿ち粉砕する予定であった。
刹那というタイミングで躱せたのは幸運と言う他あるまい。


水無瀬「舐めてんじゃねーぞ蟲ケラ・・・!」

加速開始から4秒が経過した時点で時速70km。
一瞬にして互いの距離が離れ、ミラーの点を生み出した。

呼応してくれた愛車の力を誇示するかのよう、 虚を通し背後の妖魔へと嘯く。


菖「は、はっ!凄い!!」

初めて味わった加速力と一気に突き放したことによる安堵から、喜々とした声が零れた。
やるじゃねーかお前!と、水無瀬の脇腹を平手でパンパンと叩く。


水無瀬(まだ気ぃ抜けるような状況じゃ・・・ ない)

10秒経過した時点でゆうに100kmを越えていた。だがしかし、行手に構えるコーナーが喜びを塞ぐ。
それ自体は不安の種になどならないが、あの巨大な蟲の速度が気になって仕方ない。
四輪と二輪でさえ、コーナリングは当然ながら四輪に分がある。それが六となれば・・・・・。


水無瀬「動くな!掴まってろ!!」

コーナーのRにも寄り切りではあるが、タイトなポイントに至っては40km程にまで減速せざるを得ない。
攻め慣れている峠ならばいざ知らず、未開のブラインドとなればそれは当然のことであった。


菖「く、うっ」

菖「あの・・・そこまで急がなくてもさ、振り 切ったんじゃ」

バンクが一定値を超えれば可倒式ステップから火花が散る。
コーナーの度に菖は肝を冷やす。こんなに傾いて転倒しないのだろうかと。



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