過去ログ - SERIAL CHAINS 「あやめのうた」
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9: ◆wPpbvtoDhE[saga]
2013/01/22(火) 19:42:54.80 ID:G7APzgzq0

まずは当初の目標である敵の沈静化に成功。やれば出来るじゃないか。と、菖の心境は満身創痍が幾許か湧いていた。

だが、今の騒ぎの所為で数秒立てば狂信者共が沸き出て来るだろう。

兎に角は「脱出」しなければ泥沼に嵌ったままとなる。

即座に冷静を取り戻し、足根骨から腓骨にまでかけてを縛っている鎖から抜け出すことへとシフトした。



菖(やるしか、ないか・・・!)


鎖をから抜け出す方法自体は既に決まっていた。しかし、方法があまりにも辛く痛々しい。

先程行なった無理矢理肉を殺ぐという荒業よりも、更に一段階辛いものであり躊躇せざるをえないほどであった。



菖「ふゥ――――・・・っ」


今一度決意を固めるために深呼吸を行う。じわりと滲み出ていた嫌な汗は止まった。



菖「フッ゛!!」


―――――ブシュッ!!!


菖「い゛・・・ぎィ・・・!!」


先程奪ったナイフを、己の膝肉及び膝蓋骨付近に振り落とす。

肉よりも骨が集中している箇所だったせいか、ナイフは突き刺さるというよりも「突き壊す」かのような音を立てた。

想像を絶する痛み。言葉に現せるような行いではない・・・・だが、それでもこの自虐を遂行しなければならない。


菖「あァッ!!ああ゛!!がぁあア゛あッ!!!!」


ゴシュッ!!グシュッ!!ズリュ!!と、身体を駆け抜けて鈍い音が受容器にまで響きわたる。

一心不乱に渾身の力を以ってナイフを突き刺した。片膝だけでなく両膝を交互に突き刺す。

即時再生する己の体のことは把握出来ていた。だからこそ再生する前に壊そうとして。



菖「がっ!!がっ!!ガアあァッ!!!」


地獄の劫火を浴びながらも、両膝の感覚がだんだんと失われてきたことを感じる。

《今だやれ!!》と、己の本能が告げた。



菖「いリャ゛あァッ!!!」


――――グギュッ!!!ブチュィッ!!!


菖「ぎゃ・・ぁ゛・・・ぎィ゛!!いい゛ぃいっ!!!?」


自由であった上半身に勢いをつけ、渾身の力で捻じ回す。

すると、破壊されていた両膝の骨と肉が千切れ、菖は床に落下する。


凄まじい痛みに悶えるも、結果として鎖からの脱出成功した。己の体は完全に鎖から解き放たれたのだ。



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