過去ログ - 【咲安価】久「麻雀とかを?」京太郎「ええ、教えてください」 七局目【解説?】
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981: ◆B6xkwd67zxGJ[saga]
2013/08/03(土) 15:05:04.90 ID:If5lXxFso

「いや、やっぱりノーセンキューで頼みます」

「……そっか」

「さすがに、この年でそれをやると……色々不味いことになりそうですから」


 ふうんと、宮永照が背を向けた。

 それから、先ほど購入したお面を付ける。

 京太郎もまた、購入した――アメリカの蜘蛛男の面を被った。


「……そういえば照さんは、学校を卒業したらどうするんですか?」

「……。考えてないけど」


 セルの面に反射して、どこか胡乱になった宮永照の声。

 彼女の小さな背中から漏れるそれは、どこか幻想的であり、祭りの雰囲気と相俟って、現実感を薄れさせる。


 そういえば。

 昔、いつだか――こうして、祭りを巡った気がする。

 快活な笑みを浮かべる少女の後ろを、お姉ちゃんと呼んでついて回った覚えも、あった。


 果てさて、一体どういうことなのか……。

 首を捻ってみる。相手の顔が思い出せない。

 まだ十五年しか生きてなくて、それでこうも忘れっぽいのはどうにかならないものか。

 記憶力は、いい方だと思っていたが……。まあ、子供の頃のことであるし、仕方がないだろう。


「でも多分、プロになると思う。誘ってくれている人もいるから」

「まあ……照さんのことをスカウトしない人がいたら、そりゃあ目が節穴ってレベルじゃないっすよ」

「……そう言われると、照れる」

「照だけに?」

「……? ごめん、もう一度言ってくれる?」

「……ごめんなさい。なんでもないです、ハイ」


 バツが悪くなり、面を付けて顔を逸らす。

 宮永照は、肩越しに首を傾げてよこしていた。

 あんまりじっと見られると、辛い。ギャグセンスが無い的な意味で。

 たまらず、話題を続けることにした。



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