過去ログ - 【咲安価】京太郎奇怪綺譚：七巻目【都市伝説】 -SS速報VIP

過去ログ - 【咲安価】京太郎奇怪綺譚：七巻目【都市伝説】

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55:1[saga]
2013/01/28(月) 01:38:48.75 ID:zLH8MotBo
淡「お話、終わった？」

京太郎「ああ、すまん。待たせちまったか」

淡「ううん、全然」

束の間の暖かな、穏やかな時間は終わる。
淡と、彼女等が顔を合わせることで。

無常にも、平穏は終わりを告げる。

小蒔「……？」

霞「……！」

初美「！」

巴「！？」

春「……？　……！」

永水勢の、姫様を除いた全員の顔色が変わる。

それは脅威を、敵性を、危険因子を認識した表情。
その視線は、一瞬の隙も許さず大星淡を射抜いている。

霞「……その子は、君の知り合い？」

京太郎「え？　あ、ハイ。友達ですけど」

初美「姫様が気付かないのは人が自分の体臭に気付かないのと同じ事ですかねー？」

淡「あー、分かるんだ。さっすが本職の人！」

ケラケラケラと、とても楽しそうに哂う淡。

その笑顔はとても無邪気で、まるで新しい玩具を見付けた子供のようで。

どこか、心の底から凍り付くような恐怖を喚起させた。
それはきっと、子供に弄ばれる虫の感覚。

次元の違う圧倒的格上からの、死刑宣告に等しい興味の指向性。

春「少年、下がってた方がいい。この子、もう正気とはいえない」

京太郎「は……？」

淡「やだなーもう。私は全然いつも通りだよ？」

巴「狂人は皆、そう言いますよ」

淡「うふふっ……」

霞「（小蒔ちゃんに、極めて近いタイプ……！）」

笑う。彼女は自由に無垢に、笑う。

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