過去ログ - 「そんなことより野球しようぜ!」
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102: ◆CIZA6sfEUc[saga]
2013/04/01(月) 00:01:46.35 ID:/PSNK3Ego
「ねえ伊織、何考えてるの!
あたし、こんなんだから好きになった人に嫌われた!」
「お前、それで辞めたなんて――」
晶は半分笑いながら泣いていた。
好きなことができた喜びと、普通の振りが台無しになったことへの悔いか。
混乱しているのかもしれない。
「女捨ててるって言われて、平気でいられるわけないよ!
才能だか何だか知らないけど、あたしの邪魔をするならそんなの要らない!」
俺も晶の肩をつかむ。
「ゴチャゴチャぬかしてんじゃねえ! そんなことでお前の価値を捨てるな!」
「価値なんてどうでもいい! 選ばれなきゃ意味ないの!
好かれないと、受け入れられないと――」
「その為の『最大公約数』な振る舞いか!?
クソつまんねえ奴の為に、クソつまんねえ奴に成り下がるな!」
何か言おうとして言えないらしく、晶は俺の肩に頭を預けた。
意地と体面を放り出して泣く晶は、正直言って可愛かった。
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