過去ログ - 【安価】インデックス「いい加減私も怒るかも」フィアンマ「……ふん」
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844: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2013/02/10(日) 15:16:19.07 ID:AEWr+uLu0
《もう、>>1は一部読者様をなでなでしたいし、一部読者様をprprしたいよ。本来俺が言うべきところを荒れるかどうか迷って言えない中、言っていただいてありがとうございました  >>842 管理者さんが捜していましたよ》



「すみません、私彼氏ができたのでもう連絡はできません。それだけです、さようなら」

走り気味に。
ほぼワンブレスで言ったのは、何も気づかれたくなかったから。
このまま連絡を絶ち、自分が死ねば、やがて彼の携帯電話は使えなくなるだろう。
元々持っていなかったようなのだし、きっと困らないだろう。

切らなければ。

彼女は、親指を、電源ボタンへ触れさせる。
これを一度押してしまえば、もう、声を聞く事は出来ない。

『御坂美琴』

フルネームで呼ばれ、思わず押せないまま硬直した。

『……泣いているのか?』
「…な、…いて、ない、です」
『そうか』

嘘だった。
自分が死んだ後、後輩の白井黒子が泣きじゃくるところを想像してしまった、から。
それだけでなく、もう、死ぬことへの恐怖が高まってきただけで、自然と泣いてしまっていた。
それでも、凛とした声を出した筈なのに。彼は、優しい声で問う。

『怖いことがあったのか』
「……」
『それとも、これから怖いことが起こるのか』
「……ど、して…?」

穏やかな声は、何故だか、自分の行く末を察知しているかのような言葉を紡いでいた。

甘えてはいけない。
頼ってはいけない。

思うのに、どうしてだろうか。
強姦されかかったあの日のように、心から助けてと念じれば、電話の向こうの彼が、助けに来てくれるような気がした。

『お前が抱えている事情全てを知っているとは言わんよ。ストーカーではないからな。だが、お前が今何かに怯えていることはわかる』
「……、…」

どうして、わかっているんだろう。
どうして、わかられてしまったんだろう。

自分の嘘は、そんなに下手くそだっただろうか。

『御坂美琴…聞け。……俺様は、今時間がある。やるべき事が無い』
「、……」
『……だから、お前を救いに行ける。だが、俺様はきっかけが無いと動けない臆病者なんだ』
「……」
『……だから。………"助けて"と言ってくれ』

膝が笑っている。
鉄橋の手すりに、身体をもたれた。
御坂美琴は、涙に濡れた唇を舐める。

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