過去ログ - 京太郎「咲に安価で告白したい」咲「……あぅ///」 -SS速報VIP

過去ログ - 京太郎「咲に安価で告白したい」咲「……あぅ///」

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896: ◆hruklyol.U[saga]
2013/02/10(日) 00:31:21.11 ID:5MsFz+Po0

呻きを聞きつけた咲が慌てて腕を伸ばしてくる。
しどろもどろになって、顔を背けたまま手のひらで制止しようとしたのが、またマズかった。

「っっつ！」

「ひゃあっ！」

少年を案じる少女の優しい手のひらと、少女を正視しかねて制止する少年のあたたかな手のひら。
それらが触れ合った瞬間、二人の身体の中で衝撃的な化学反応が起こった。

熱い。
接触の刹那、弾かれたように離れた指先が、ちりちりする。
知らない。
こんな熱は知らない。

手のひらを打ち合わせたことなら何度もある。
手を握って引っ張ったことさえある。
咲の温度なら京太郎はよく知っている。
なのになぜだろう、この熱さだけは、まったくの未知だ。

「っ、わたし、しゃしゃわー浴びてくるねっ」

それは隣の少女も同様だったようで、咲は耳たぶまで真っ赤に染めながらやおら立ち上がる。
そして京太郎が制止する暇もなく、乱暴にドアノブを捻って浴室へと消えてしまった。
思わず苦笑する。

（アレの前にシャワー浴びるって、なんつーか、アイツの場合にわか知識なのが見え見えだよな）

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